職場には真面目な人ばかりがいるわけではありません、あなたの元には幼稚な部下もいるでしょう。
彼(彼女たちは)、やる気がない、他力本願、感謝の気持ちが無い、不満ばかり言う・・などなど、精神的に幼く、周りにいる人を疲れさせます。
仕事面では未熟でも、前向きで素直な部下ならば、育ててあげたい気持ちが湧きますが、仕事ができたとしても幼稚な部下なら、関わりたくないと思うかもしれません。
しかし、中間管理職には人事権などなく、精神的に幼い部下でも、なんとか前向きにさせて、真面目に取り組んでもらうことが必要です。
そこで今回は、幼稚な部下を前向きに導くための方法についてまとめました。
基本的には、叱るなどのネガティブな行動よりも、褒めるなどのポジティブな行動が重要です。
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部下のストレスで疲れている人は、よかったら参考まで。

目次
幼稚な部下の特徴
まずは、幼稚な部下の特徴についてまとめてみます。
このようなタイプの部下は、色々な職場で見られ、管理職のあなただけではなく、周りの人にストレスを与えることが多いです。
だいたいは、以下のような特徴を持つことが多いようです。
自分本位・非協力的
自分の仕事をすることだけにしか興味がなく、同僚やほかの部署に遠慮なく色々な協力を求めます。
他の人が自分に協力することを当たり前だと思っており、感謝の気持ちなどを示すこともありません。
その一方で、周りに手を貸すことを面倒くさがり、他の人から何か求められても渋ったり、もっともらしい理由で断ったりします。
すぐ不機嫌になる
仕事の場では、うまくいかないことのが普通で、そんなときも不機嫌にならずに、感情をコントロールすることが求められます。
しかし、精神的に幼い人は、すぐに不機嫌になり、周りをピリつかせてしまいます。
職場に不機嫌な人がいると、それが周りにも伝わり、雰囲気を悪くしてしまいます。
なにかと反発する
理不尽なことや、嫌なことでもやらなくてはいけないこともあるものですが、幼稚な部下は納得せずに反発します。
時には、部下の立場でも反発したほうがいいこともありますが、幼い部下は自分のわがままな思いでしょっちゅう反発しがちです。
そのたびに管理職や周りの手を煩わせることになり、とても面倒くさいです。
ちなみに、反抗的で態度が悪い部下への対処についてはコチラの記事でまとめています。

幼稚な部下を前向きにさせる2つの下準備
それでは、こんな特徴のある幼稚な部下を上手く導くにはどうしたらいいでしょうか。
まずは、次の二つのポイントを押さえることが大切です。
信頼関係をつくる
まずは上司であるあなたと部下との間で信頼関係を作りましょう。
この手のタイプは「何を言われるか」より「誰に言われるか」を重視するため、信頼関係ができていないと、あなたからの言葉を聞き入れない可能性があります。
部下から信頼されるためのポイントをこちらの記事にまとめているので、これらの内容も参考にしてみてください。

プラスの声掛けをする
信頼関係を築くための色々な行動を実践することも大切ですが、幼稚な部下に対しては、特に褒める・認めることが重要です。
このタイプは、心の奥底では自分に自信がなく、人から認められたり、頼られることが少ないことが多いです。
そのため、部下の仕事ぶりについて、以下のようなプラスの声掛けをしましょう。
- 褒めるところがあれば褒める
- 仕事の頑張りや成果を認める
- 一人前の戦力として頼る
幼稚な部下の中には、このような声掛けをすることで、自分に自信がつき、精神的に大人になることがあります。
「こいつはダメな奴だから・・」と、こちら側が決めつけてしまうと、その通りにしかならない可能性が高いです。
無理矢理褒めるのは、媚びているようになるので信頼関係を損ないますが、褒めるべき点や認めるべきところはきちんと言葉にだして伝えることが大切です。
こちらの記事も参考になると思います。

幼稚な部下をやる気にさせる2つの方法

信頼関係を作り、プラスの声掛けが浸透すれば、ある程度、反発なく前向きに動くようになります。
その上で相手に頑張ってもらうよう動かしたいのですが、そのためには2つの方法があります。
報酬で動かす
「報酬」とはつまりごほうびのことです。お金や食事などの具体的なご褒美は、どんな人にも有効なやる気アップ要因です。
それは幼稚な部下にも言えます。
- この目標をクリアしたらご馳走する
- 実績を上げた人には会社からインセンティブがでる
などを彼らに提示しましょう。
仕事の目標達成によって、会社の仕組みとしてインセンティブがあれば、それを最大限活用すると良いでしょう。
それが無い場合は上司が自腹を切ることになってしまいますが、焼肉をおごるだとかのご褒美はよくありますよね。
成果を出してもらえれば上司であるあなたの待遇やボーナスが向上するので、先行投資だと割り切っておごってしまいましょう。
対抗心(仮想敵)で動かす
また、「対抗心」を使う方法もあります。
「対抗心」とは、負けず嫌いな気持ちです。
部下の場合、コンプレックスがあることが多いため、「あいつよりは自分は上だ」という気持ちが働いていることが多いです。
チームの中で「あいつには負けたくない」という人物がいる場合は、その部下に集中的にあなたが力を入れ、成果を出してもらいましょう。
「えこひいきだ」と周りからは思われるかもしれませんが、彼に頑張ってもらうことでチームの成果があがるから当然の対応だ、と開き直ってしまえばいいでしょう。
自分が見下している相手に抜かれるのは非常に焦るため、そのような心情を利用して、彼らのお尻に火をつけましょう。
また、チーム内にそういう人がいない場合は、チーム外にそういう相手をつくります。
成績が拮抗している部署や、チームのメンバーが嫌っている部署があれば、そこを仮想敵と設定し、そこよりも良い成績を上げるようにたきつけましょう。
もし仮想敵が強大で差が激しい場合、差を詰めることを目標にしていくか、身近なライバルを他に探すかの調整を図りましょう。
だんだんとレベルの高い動機に引っ張る
このような方法でひとまずやる気にさせることで、成果を上げましょう。
そして、その後が重要です。
目標が達成できたときには、多いに褒めて自信をつけさせましょう。
たとえ達成できなかったとしても、過去と比較して成長が認められるならばその事実に触れて認めてやります。
これを何回か行なうことで、だんだんと本人の中に負けず嫌いや報酬ではなく、「人に認められるために仕事を頑張りたい」という気持ちが湧いてくるものです。
そして、人に認められたいという気持ちが強くなってきたときに、「他者に貢献しよう」という気持ちが湧きやすくなります。
そうなると貢献することそのものをやりがいに感じ、報酬をちらつかされたり、対抗心を煽られずとも自律的に努力をしようというマインドに成長していきます。
幼稚な部下にも通用する方法はある
以上のように、相手が幼稚な部下だとしても、それなりの対応方法があります。
管理職には、チームで成果を上げることが求められるので、「言っても無駄」と諦めずにアプローチすることが大切でしょう。
体験したことがある人ならわかりますが、幼稚で問題児的な部下が、だんだんとやる気をだし、仕事に前向きに取り組む様子を見るのは、管理職としてのやりがいを感じます。
精神的に幼い部下に困っている人は、諦める前に、ここで紹介した方法を試してみるのもいいかもしれません。
