組織では、全社員平等に仕事が振られるわけではありません。
同じ給料や立場なのに、仕事をたくさん振られて大変な思いをしている人と、余裕を持って仕事をしている人に分かれます。
「仕事は忙しくしている人に頼め」なんていう言葉もあるくらいで、仕事は特定の人に集中する傾向にあります。
仕事がどんどん振られ、締め切りが迫った仕事を多く抱えると、人はストレスを感じて疲れてしまいます。
社会人であれば自分で自分の身を守らなければいけません。
あなたが望んでいないのに次々と仕事を振られるようであれば、仕事を振られないような振舞いを身につける必要があります。
そこで今回は、なぜあなたに仕事が振られてしまうのか、仕事を振られないためにはどうすればよいかについてまとめました。
仕事を抱え込みすぎてパンクしてしまう前に、こちらの内容を参考にしてください。
目次
仕事が集中する人の特徴
組織では、仕事を振られやすい人に仕事が集中する傾向があります。
これからご紹介する特徴に当てはまる人は、他の人よりも多く仕事を振られる可能性が高いでしょう。
あなたが当てはまっていないかどうか確認してみてください。
①どんな仕事でも嫌がらず引き受ける
これは社会人としては良いことであり、会社内での研修でも、「仕事を振られたら快く引き受けるべきだ」と教わるかもしれません。
しかし中には、「本当は自分の仕事なのに面倒だからあなたに押し付けてくる」というパターンがあります。
あなたがそんなときでも素直にニコニコ引き受けてしまうならば、「こいつには仕事をどんどん振れる」と思われてしまい、何かにつけて仕事を振られることになります。
②「認められたい」「嫌われたくない」という気持ちが強い
振られた仕事を断ってしまうと、その相手からの信頼が下がったり、嫌われてしまう可能性は確かにあります。
やはりどんな仕事でも快く引き受ける人は、信頼され好かれるでしょう。
しかし、相手があなたの「嫌われたくない」という気持ちに付け込んで、自分が楽したいがために仕事をたくさん押し付けてくる・・というケースもあります。
③振られた仕事をやり遂げ、しかも付加価値をつける
これも①同様、社会人としては良いことです。与えられた仕事に対してプラスアルファの価値をつける人には「またあの人に頼もう」と思わせます。
しかし、あなたに仕事を振ってくる相手は、あなたの都合などお構いなしのことが多いものです。
なかにはあなたの高い仕事能力に甘えて、丸投げやムチャ振りをしてくることもあります。
出世を狙っていない場合、付加価値をつける仕事ぶりは、実はあなた自身を苦しめることになる可能性もあります。
仕事を何でも頼まれるのは良いことなのか
仕事を振られることは、「頼りにされている」という意味では良いことと言えるでしょう。
しかし、先ほども述べましたが、なかには面倒くさい仕事を押し付けたいという理由で仕事を頼んでくる人もいます。
あなたが先ほどの「仕事が集中する人の特徴」に当てはまる場合、振られた仕事は責任をもって完遂することが多いでしょう。
しかし、仕事を何でも頼まれるような環境でいると、あなたが何か一つ仕事を仕上げても、またすぐに新しい仕事を振ってきます。
そうしているうちに別の相手からも仕事を頼まれ、自分のもともと抱えている仕事も進めないといけない・・という状況になってしまい、自分のキャパシティを超えてしまいます。
そうなると自分の本来の業務をこなすこともできず、自分だけが大量の仕事を抱え、仕事を振ってくる相手は楽をしているという状態にもなり、イライラしてしまい、そして長時間の労働で体も疲れて体調を崩す・・なんていうことになりなねません。
これは本当によいことなのでしょうか?
ほとんどの仕事は自分がやらなくても他の人がやったり、そもそもやらなくても何とかなるものです。
その仕事が自分にとって大切なのか、自分がやる価値が本当にあるのか、ということを冷静に考えましょう。
重要でない仕事は引き受けないようにしたり優先順位を下げ、逆に重要だと思われる仕事に力を割くことも重要です。
社会においては、正直者がすべて報われるわけではありません。
振られる仕事をすべて引き受けるのではなく、自己防衛することも大切なのです。
仕事を振られないためのコツ
このように、自己防衛をするためには、気軽に仕事を振られるのを避けたいところです。
そのためには、「仕事を振りにくい人」というポジジョンを得る必要があります。
しかし、不機嫌になったり、かんしゃくを起こしてしまうようのは、社会人としてよろしくありません。
そこで、あなたの評判を下げずに仕事を振られにくくなるために使える3つのコツをご紹介します。
①現在抱えている仕事との優先順位をつけさせる
主に直属の上司から仕事を振られるときに有効です。
あなたが今抱えている仕事があるにもかかわらず、他の仕事を振られる場合は、「その仕事を引き受けた場合、今抱えている仕事の仕上がりが遅くなりますがよろしいですか?」と確認するのです。
このような確認を入れることで、「他が遅れてもいいからこの仕事をしてくれ」と判断されたり「いや、だったらもともとの仕事を優先してくれ」となります。
このとき、「いや、そうは言っても両方期限までにやるもんだ!」と言ってくる上司は、管理職としては無能です。
その場合はあなたが自分で優先順位を判断し、どちらかの仕事の期限が延びることを前もって伝えておきましょう。
②色々と足掻いてから引き受ける
これは、他の部署から仕事を依頼される場合に有効です。
「この仕事の目的はなんですか?」
「他の人には振れないのですか?」
「今自分の仕事が立て込んでいて、期限どおりにできるか心配です・・」
「私の実力では出来そうもないです、ご迷惑をおかけしてしまうかもしれません」
というようなことを伝え、とにかく二つ返事で引き受けないようにしましょう。
こうすることで「この人に仕事を振るのは面倒くさい」と相手に思わせれば、あなたに安易に仕事を振ってくることは少なくなります。
③仕事のスピ-ドをあえて遅くする
これはどんな場合でも使えます。
自分のトップスピードで仕事を仕上げず、あえてそこそこの速さで仕事をこなします。
締め切りを前倒しはせず、期限ギリギリに仕上げるようにします。
仕事の提出が期限より早い場合、仕上がりを見た依頼主は欲張って細かいところまでの修正を指示することがあります。
また、「まだ余裕があるからこれもやってよ」と追加で依頼されることがあります。
しかし期限ギリギリの場合は、修正する余裕があまりないので、多少の修正は妥協してくれることがあります。
こうすると修正を繰り返す仕事をする必要がなくなり、手間が減ります。
このように、頑張って早く仕事をこなすことで、また新しい仕事が発生するということも起怒ります。
そのため、あなたにとって重要ではない仕事は、あえてスピードを遅くすることで余計な仕事を振られないように調整できます。
振られる仕事を断る方法
このように振舞うことで、気軽に仕事を振られにくくなりますが、さらに、「実際に仕事を振られそうになったときに断るための方法」というものがあります。
これも覚えておくと良いでしょう。3つあります。
①「今やっている仕事」リストを作る
今あなたが着手している仕事をまとめたリストを作っておき、なにか仕事を振られた場合はそれを見せましょう。
そして、「今これだけの仕事を抱えているので、その仕事を引き受けるのは無理です。」と返すのです。
このとき、リスト化する仕事は実際にあなたが着手中のものだけでなく、以前頼まれてそのまま流れている仕事や、実はやる必要がなくなった仕事なども加えてしまいましょう。
あなたの仕事を管理するわけではなく、「なんとなく暇そうだから」という理由で振ってくる相手だとあなたの仕事リストについて突っ込みを入れることも出来ません。
こういうリストを見せて忙しさをアピールし、諦めさせましょう。
②仕事割り振りのカウンターを食らわせる
仕事を振られたときに、「実は今抱えている仕事がいっぱいいっぱいで、誰かにお願いしようと思ってました、相談に乗っていただけませんか?」と掛け合います。
これは主に上司に使える手段です。
「仕事を誰かに振りたい」と逆にカウンターを食らわせることで、少なくともあなたに振られようとしていた仕事を任されることはなくなります。
③他の人を推薦する
少し気が引ける方法ですが、あなたがある程度社歴や地位がある場合は、使っていいでしょう。
あなたに仕事が振られそうになった場合、「その仕事なら私よりも○○さんの方が適任ですよ。」と返すのです。
振る相手は、「仕事が任せられれば誰でも構わない」と考えていることが多いので、その矛先を変えてやることで、あなたに仕事が振りかかるのを防げます。
仕事が振られすぎな環境に流されない
仕事が次々と振られる人は、会社の体制や上司の管理能力が甘い場合や、人の良さにつけ込まれて利用されている場合が多いものです。
仕事の管理がしっかりしていない場合は、仕事量にはバラつきがあり、忙しすぎる人がいる一方手持ちぶたさの人もでます。
こんな環境の場合は、あなたがどんな仕事をしているかということや、一つひとつの仕事の出来ぐあいを完璧に把握されているなんてこともないでしょう。
そのため、あなたの評価に明らかに関わるような仕事はきっちりこなし、そうでないものは最低限の質でお茶を濁す・・というスタイルでも評価はそれほど下がりません。
このように考え、降りかかる仕事すべてに全力を出さず、抱える仕事のメリハリをつけることが大切です。
どうしても「仕事は全部完璧にやらなきゃ」という頭になり自分を追い込んでしまう考えになってしまうかもしれませんが、頑張り続けて倒れてもあなたの人生に誰も責任を取ってくれません。
仕事を振られすぎて辛いときは記事の内容を参考にして、自分を守るためにも考え方を切り替えましょう。
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