管理職にとって一番大切なのは、部下との信頼関係。

部下から信頼されたい上司が身につけたい7つの特徴と5つの行動とは?

仕事において、部下と信頼関係ができているかどうかは成果に大きく関わります。

成果を上げているリーダーの多くは、部下から信頼されており、チームワークを発揮しています。

リーダーとして上手くいくかどうかは、部下と信頼関係を築くことができるかどうかがポイントになるでしょう。

 

実際、信頼されている上司には多くの共通点があり、そのポイントを押さえて部下とコミュニケーションをとることで、あなたも部下を信頼関係を築くことができます。

そこで、今回はそのポイントをまとめました。

部下から信頼されたいと思う人は、これらのポイントが自分に出来ているか振り返り、自分に足りないものがあればこれから意識しましょう。

ちなみに、リーダー・上司としてのノウハウが学べる本で、個人的に特に参考になった本をこちらの記事でまとめています。

気になる人は参考まで。

 

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目次

部下から信頼されたときのメリット

まずは、部下と信頼関係が出来ていると、どのようなメリットがあるかどうかを押さえておきましょう。

主に3つのメリットが挙げられます。

 

指示が通りやすくなる

人間誰でもそうだと思いますが、いきなり知らない人に「家にあげてください」といわれても断ります。

しかし、友人に同じことを言われたらそうでないと思います。

 

これは、「この人なら家にあげても大丈夫」という信頼関係があるからです。

仕事においても同じで、信頼関係がある相手の頼みは聞いてくれます。

そして信頼関係が強ければ、多少無理があっても聞いてくれるものです。

また、やる気がなかったり、プライドが高い、厄介な部下でも、強い信頼関係を築くことができれば、スムーズに言うことを聞くようになります。

そのため、部下から信頼されていると、人間関係のストレスがかなり少なくなります。

 

チームワークが発揮される

信頼している相手とは、ともに力を合わせ、フォローする意識が生まれます。

しかし、信頼していない相手と一緒に仕事をし、助けようという気持ちになりません。自分の利益のことだけを考えて仕事をする傾向があります。

 

人は力を合わせることでより大きな成果を上げることができるので、そのためには信頼関係から生まれるチームワークが重要です。

困難な目標に向かって、チームワークを発揮して大きな成果をあげる瞬間というのは、管理職の数少ないやりがいの一つです。

信頼関係ができていば、それが可能になります。

 

難しい目標にも挑戦する気持ちが湧く

信頼関係が上司と部下の間で築かれている場合、仕事に対してのモチベーションが湧きます。

また、上司からから高い目標が示された場合でも、「この人が言うなら頑張ろう」という気持ちになります。

人は目標が高いほうが、それに届かせるためにより多くの努力をします。

その結果、強い信頼関係で結ばれているチームのほうが、大きな成果を上げる傾向があります。

 

このように、信頼関係ができていると、人間関係のストレスが少なくなるだけでなく、仕事において大きな成果を挙げられるようになります。

管理職自身に仕事の遂行能力がなくても、部下と信頼関係を築くことで、部下に活躍してもらい成果をあげることも十分に可能です。

部下に信頼される上司の7つの特徴

このように、仕事において信頼関係が強いことは大きなメリットになります。

それでは、部下に信頼される上司にはどのような特徴があるのでしょうか。

大きく分けて7つの特徴があります。

 

責任感がある

責任感の強い上司は、チームの仕事の結果において、「リーダーである自分がその責任を負う」という思いがあります。

部下のしてしまったミスを「自分の責任である」と認識して矢面に立つリーダーは、部下を「この人のために頑張ろう」という気持ちにさせます。

 

愛嬌がある

俗に言う「愛されキャラ」であるということです。

普段しっかりしているのにどこか抜けているところがあったり、「かわいい」といわれる一面があると部下から慕われやすくなります。

素のキャラクターが愛嬌があり部下から慕われる人もいます。

こういう人は、上司として信頼を得るときには得しやすいでしょう。

しかし、素がこういうタイプではなくとも、自分のプライベートの姿を積極的に開示することで、あなたという人間がどんな人かということがよく伝わります。

そのため、部下とプライベートの話をするだけでも自然にに愛嬌を振りまくことができます。

 

有能である

部下の担当実務を部下以上の水準でこなすことができ、「この人はすごい」と思わせることも重要です。

これは、実務能力の高さによって出世した場合は難しくありません。

しかしそうではない場合は、それ以外の能力(スピーチや他部署・上司への交渉力など)で「できる人だ」と感じさせられればよいでしょう。

 

また、部下が仕事上で困っている時は信頼を得るチャンスでもあります。

そういうときに自分が変わりにこなしたり、的確な指示を出したりすると、信頼を勝ち取ることができます。

 

ブレない・言葉と行動が一致している

部下は上司の指示や方針をもとに仕事をすることが多いものです。

そのため、方針や指示がコロコロ変わるようでは、部下はどの発言を信じて仕事をすればよいか分からなくなります。

 

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例えば、「職場をキレイにすることがミスをなくす第一歩だ」と号令をかける上司のデスクがぐちゃぐちゃでは、「本気でそう思っていないだろ」と思われてしまいます。

これでは発言に重みがありません。

 

それに対して、普段からデスクがキレイな上司が「職場はキレイにすべきだ」と発言したり、その発言をきっかけに上司がデスクをキレイにした場合は説得力があります。

このように発言と行動が一致する上司は言葉に重みがあり、部下から信頼されます。

 

公平に接する・態度に裏表がない

上司の中には、自分のお気に入りの部下には優しく(媚びるように)接し、嫌いな部下に対してキツくあたるタイプの人間がいます。

このようなえこひいきをする上司は、人として信用されません。

 

これは自分より上の立場に人にヘコヘコし、下の立場の人に対して威圧的な態度をとるような場合も同じです。

逆に、どんな相手に対しても媚びたり威圧的にならず、フラットに接する上司は、人として信頼されます。

 

動きや決断が早い

管理職になると、舞い込む仕事や相談事が多くなり、動きが遅くなってしまうことがあります。

そんななか、部下からの相談の返答など、ついつい後回しにしてしまうことも少なくありません。

部下から「上司が動いてくれない」という愚痴が出てくることもあります。

 

それに対して、相談への反応や、組織の中で決まったことの実行が早い上司は、部下から感謝され、尊敬されます。

何事も早く動く上司は、仕事に対して本気であるという印象を持たれるので、それが部下からの信頼につながります。

 

タイミングが適切

部下を褒めるときや叱るときには、その事象がおきたタイミングでコミュニケーションをとることで、より効果が大きくなります。

タイミングが遅くなってしまったときには、褒めたり叱ったりしても効果は薄くなります。

それに対して、適切なタイミングで部下に声をかけたり、動くことができる上司は部下から信頼されます。

 

適切なタイミングをつかむには、部下の言動に関心を持ち、よく見ておくことが大切です。

忙しいと、どうしても自分のことだけで精いっぱいになってしまいがちですが、そこをうまくやりくりして、タイミングよく動ける上司は部下から信頼されます。

 

このように、部下と信頼関係を築くことのできる上司は、部下から信頼されるような要素を兼ね備えています。

これらの要素を素で持ち合わせている場合は、自然と部下から慕われやすいと言えます。

しかし、たとえプライベートではこういう要素を持ち合わせていても、ストレスやプレッシャーがかかる仕事というシチュエーションにおいては、ついついできないこともあります。

職場において、自分がこのような要素を持てているか振り返ってみるのもよいでしょう。

部下と信頼関係を構築するための5つの行動

信頼される上司になるための5つの行動

部下と強い信頼関係を結ぶためにはこのような要素を持っていることが大切ですが、それ以外にも、部下から信頼される「行動」というものもあります。

普段の仕事において、部下関わるときにこのような行動が取れている上司は、部下からの信頼を得ることができます。

これもポイントが5つあります。

 

部下の言うことを傾聴する

これからご紹介する5つの行動のなかでも、これが一番重要です。

部下の言いたいこと、考えていることを目を見て、しっかりと聴き、内容を理解してフィードバックすることが非常に重要です。

いくら上司のほうが立場が上といえど、部下の話をまともに聞こうとしない人間は信頼されにくいものです。

 

このとき、部下の言うことをすべて受け入れなければいけないというわけではありません。

部下の意見や発言が会社の方針と異なっていたり、ただの甘えである場合は、聞いた後でフィードバックすればいいのです。

「言いたいことは分かった、でも会社としての方針は○○で、自分もこの方針で進めべきだと考えている」

「君の言うことももっともだが、社会人としてやっていくには、ここは我慢しなければいけない」

というようにリアクションをします。

相手が自分の意見を言い終わらないうちに「そんな考えはダメだ」と頭ごなしに否定されると、「この人の言うことなんて聞きたくない」と感じさせてしまいます。

 

人として相手を尊重する

部下は仕事をするロボットではありません。仕事より優先したいプライベートの用事もあれば、体調が悪く仕事に集中できないときもあります。

部下のプライベートも尊重し、残業できない日やどうしても休みたい日は、仕事よりプライベートを優先させるように計らうということも重要です。

体調が優れない様子のときは「どこか悪いの?」と声をかけ、仕事が出来ない様子なら早退させるなどの対応をとりましょう。

 

褒める・感謝する

日ごろの仕事の中で、褒めるべきところがあればタイミングよく褒め、振った仕事を完遂してくれたら感謝を伝えましょう。

これはさして労力のかかることではないのですが、効果は大きいものです。

言われたほうは自分を認めてくれた気持ちになり、「また頑張ろう」という意欲が湧きます。

 

仕事を通じて誰かに認めれれることは、人にとって働くモチベーションになります。

人はそれを満たしてくれる相手に信頼を寄せます。

 

率先垂範する・仕事で成果を出す

いつも部下に指示を出して終わりではなく、自らが直接実務を行い成果をだすことのできる上司は尊敬されます。

また、例えば「職場をキレイにしよう」という声をかけた際に、自らが率先して職場の美化に動くことで部下への説得力が増します。

このように自らが模範となって動く上司の姿に、部下は「自分も動かなければ」と感じ、同じように動きます。

 

また、過去の栄光にしがみついて、自分を成長させる努力をしない上司は信頼されません。

立場が上になっても自分自身が努力する上司の姿は、部下にも努力をさせるモチベーションになります。

 

情報を共有する

自分に都合の悪い情報を隠す上司は信頼されません。こういう上司は、部下に「騙されているのではないか」という不安を生んでしまいます。

また、上司には立場上、部下よりも多くの情報が入ってきますが、その中には部下の仕事に必要な情報もあります。

 

その情報の伝達をサボってしまうと仕事が上手くいかず、「ちゃんと伝えてよ」という不満につながります。

情報の共有を重視しているリーダーは、部下にこのような不安や不満を感じさせないため、部下から信頼されます。

信用を得る方法は人それぞれ

このように、部下と信頼関係を築くためのポイントは色々ありますが、実際には上司が10人いれば10通りの信頼のされ方があります。

部下を褒めることが苦手でも、率先垂範し背中で語ることで部下からの信頼を得る上司もいれば、実務能力が無いが、情報の共有や部下への傾聴を重視して信頼される上司もいます。

それぞれ得意不得意があり、それにあわせて信頼を勝ち取ればよいともいえます。

 

さらに極端なことを言えば、部下を感化させるほど一生懸命に仕事をしていれば、メンバーは自然についてきてくれることが多いのです。

人当たりや有能さで多少うまくいかずとも、自分なりに一生懸命動くその姿自体で信頼を勝ち取れるものです。

こういう記事もあります。

 

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一生懸命頑張ることができれば、「信頼されなかったらどうしよう」とくよくよ悩む必要もないでしょう。

部下はリーダーの行動をしっかり見ている

以上のように、部下と信頼関係を築く上司の特徴やその方法をご紹介してきました。

これらはごく当たり前なことかもしれませんが、さまざまな「しがらみ」がある会社組織の中で、このような行動をとれるかが重要です。

 

部下は、上司の言動をつね日ごろから見ています。

少しくらい信頼を失くすような行動をとっても、部下はなにも言わないことが多いでしょう。

 

しかし「何も言われないから問題ないだろう」は決して思わないでください。

リーダーの言動から、「この人は信頼できるか」を判断しています。

「信頼できない」という印象を与え続けることで、だんだんと信頼関係は無くなっていき、いつの間にか言うことを聞かなくなっているという事態につながります。

「部下から信頼されていないと感じる」「部下から信頼されるか心配だ」という方は、こうしたポイントに気をつけながら、一つひとつ信頼を得るための行動を積み重ねていきましょう。

 

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