「部下が自分に本音を話してくれないから、不満があってもどう対応していいやら分からない」なんて悩みはないでしょうか。
上司としては、「グチグチと不満に思うことがあるならば自分に相談してほしい、相談もなく勝手に腐っていくのは勘弁して欲しい」と感じるかもしれません。
しかしそんな思いもむなしく、上司に本音を言わずやる気をなくしたり、最悪辞めてしまうということはよく起こります。
もし部下から本音を引き出すことが出来れば、その対処もスムーズに行い、やる気アップや環境の改善ができるでしょう。
そもそも、部下があなたに本音を言わないのはちゃんと理由があります。
その理由を踏まえて接することができれば、今よりも部下の本音を引き出せるようになるものです。
そこで今回は、部下が本音を言わない理由とその対処法についてまとめました。
目次
部下が本音を言わないのは上司の威圧的な態度
そもそも、なぜ部下があなたに本音を言わないのでしょうか。
それは、あなたが部下に対して威圧的な態度をとっているからです。
例えば、部下が何か話したときに「それは違うだろ」「そもそもお前に原因があるんだろ」と否定される場合、部下としては「この人に話をしても分かってくれない」と感じられます。
そしてそう感じたところで「あなたは私の言いたいことを理解してくれてない!」と抗議することもなく口を閉ざすのです。
こうなると、部下は上司に本音を言うことを諦めることになるのです。上司とコミュニケーションをとることを放棄し、「早く話終わらないかな」と考えるようになるのです。
上司にそんなつもりがなくても威圧的な態度だと思われる
このとき、上司にとって都合の悪いことを言われたからごまかすために威圧するというパターンもあれば、威圧するつもりは全くなく、ただざっくばらんに話したいだけだという場合もあります。
実は上司としては相手を否定するつもりはなく、間違っていると思ったら指摘して、納得できることは賛同し、要は簡潔にコミュニケーションを図りたいだけというつもりだという考えなのです。
しかし部下にとって上司は権限を持っている存在なので、叱られたり、認められないことを恐れます。
そんな上司にぶっきらぼうな態度を取られると大半の部下は萎縮してしまうのです。
そもそも上司と部下では意識の差があるものです。部下にしてみれば妥当な意見でも、上司にしてみれば、間違っていると感じることもあるでしょう。
そのときに上司としては特に怒るつもりがなく「お前の考えは違う」と話すだけでも、部下としては「自分の考えが否定された」と話す意欲を失ってしまいます。
このように、上司としては威圧するつもりがなくフラットに話したいと思っも、多くの部下は萎縮し諦めてしまうのです。
「聞く技術」を活用して威圧感を取り除く

そこで、部下から本音を引き出すためには、上司は自分の素で話すのではなく、部下から意見を引き出すための話し方をしなければいけないのです。
そのためには、よく言われる「聞き上手な人のコミュニケーション方法」や、コーチングで学ぶことができる手法を活用しなければいけません。
例えば、
・「うなづき」や「あいづち」を多用する
・ところどころで相手の言っていることを言い換えて伝える
・相手が言葉に詰まったときには、相手の言いたいであろう言葉をこちらから振ってあげる
などのフォローをしてやることが重要です。
このようなサインがあると、話しては「自分の話しが受け入れてもらえる」と実感し安心して色々と話すことできるようになるのです。
上司から歩み寄らなければ本音は引き出せない
このように、部下から本音を引き出すために、上司は素のコミュニケーションをとってはいけません。
上司と部下では立場の違いがあり、それを取り払ってフラットに話すをいうことはなかなか出来るものではありません。
基本的に部下は上司に対して気を使います。というのも、上司に気に入られないと正当な評価がされなかったり、圧力をかけられてしまうことを恐れるからです。
そのため上司に言い返すことも基本的にできず、何か否定されたらすぐ自分の考えを引っ込めるのです。
それを踏まえて考えると、上司の側が「人の話を聞くスキル」に詳しくなり、それを発揮しながら部下とコミュニケーションをとることが重要です。
「人」の問題は本音を引き出せるかどうかで解決が決まる
部下のやる気を上げたり業務の改善をするためには、上っ面の言葉を鵜呑みにしても意味がありません。
本音を聞き、それに対処するというアプローチが必要です。
上司にしてみれば「本音くらいこちらに気を使わずに話してよ」という気持ちにもなるかもしれません。
しかし、これまで話したとおりの理由で、上司側が歩みよるということをしないと部下の本音は聞けないものです。
人が原因で職場に問題が起きている場合、いかに本音を聞きだせるかということが非常に大きな要素になります。
「上司の方から歩み寄る」という意識を大切に持ち、うまく本音を引き出ししましょう。
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