上司にとって、扱いにくい部下はストレスが溜まりますよね。
上司をやっていると、新卒として配属された若い社員や、中途採用の年上社員、さらには社歴が上の部下など、色々な部下がつくでしょう。
その分だけ色々な性格の部下がいて、その中には当然素直ではない部下もいます。
部下がいちいち反抗してきたり、いつもミスばかりする・・なんて環境だと、自分の仕事どころではなくなり、ストレスもたまるものです。
そこで今回は、扱いにくい部下の特徴と、うまく扱う方法をまとめました。
部下との人間関係や、その尻ぬぐいに苦労している人にとって参考になると思います。
コチラの記事では、仕事のストレスで疲れている人に、おすすめ癒しグッズを紹介しています。よかったら参考まで。
目次
扱いにくい部下の特徴
まずは、扱いにくい部下の特徴を5つ挙げてみます。
一口に「扱いにくい部下」と言っても色々なタイプがいるため、それぞれのタイプに合った対応をとることが重要です。
協調性がない
周りに相談や報告せず、ミーティングの内容などを聞かず、自分勝手に仕事を進めるタイプがこれに当たります。
自信過剰だったり、周りの人を見下している部下にこの傾向が見られます。
なにかと反抗する
「どうしてこの仕事をしなきゃいけなんですか?」「これは私の仕事ではありません」など、何かにつけて反抗する部下もいます。
言葉でハッキリ反抗するタイプもあれば、口では「はい」と言いながら、納得できない表情をしているタイプもいます。
とにかく言い訳する
何かミスをしてしまったときや、色々な理屈をつけて自分を正当化する部下がいます。
ミスをしたときは状況の報告と対応策をとることが重要ですが、そんなことは関係なく、自分が悪者にならないことに必死なタイプです。
「出来る」と言うくせにできない
仕事を任せるときに、勢いよく「できます!」というくせに全然できないタイプの部下がいます。
能力的にできないのに「できる」と言ってみたり、仕事のスケジュール的に余裕がないのに「できる」と言ってみたりします。
どちらにせよ、あとからその尻ぬぐいをすることになり、かなり迷惑な部下です。
「はい」と返事をするが、なにもわかっていない
「はい」と返事をするのに、実はなにもわかっていない部下もいます。
指示した内容が理解できておらず、できているはずのことができていないという問題を起こすタイプです。
先ほどのパターンと同じように、尻ぬぐいの負担が生まれるほか、安心して仕事を任せられません。
扱いにくい部下への対応方法
このように、扱いにくい部下のタイプを挙げてきましたが、それぞれに有効な対策があります。
それぞれのタイプにあった対策をとることで、彼らをうまく動かせるようになります。
協調性の必要を説く
協調性がない部下には、「なぜ周りと協調するべきなのか」を説きましょう。
協調性がない部下は、自分なりの考えを持っていることが多く、必要性を理解させれば協力的になるケースがあります。
そのため、まずは、協調性がなぜ必要かを説明しましょう。
このとき、「会社が困る」「上司が困る」というよりは、部下本人にデメリットが及ぶような説明をする方が効果的です。
チームで足並みを揃えないと、部署全体として成功できず、結果部下本人も会社から評価されない
協力して仕事をすることで、周りから信頼され、困ったときに助けてくれたり、特別な対応をしてくれる人(部署)もある
例としてはこれらが考えられますが、あなたの職場に当てはまることを、説明してあげるとよいでしょう。
仕事の意義やメリットを伝える
なにかと反抗する部下には、仕事の意義やメリットを説明し、納得させることが一番効果的です。
「なぜその仕事が必要なのか」「その仕事にはどんなメリットがあるか」「なぜあなたにその仕事をやってもらいたいか」の3点を説明しましょう。
特に、本人なりの考え方や理屈があって反抗している場合は、この方法が有効です。
少々手間はかかりますが、仕事の意義や、得られるメリットを説明するとよいでしょう。
このように説明することで、部下が納得できたり、反抗する理屈を潰してやれば、反抗しなくなります。
端的に話させ、結論を聞く
自己弁護のために言い訳して来る部下には、端的に結論を話させましょう。
問題が起きた場合は、解決策と実行方法を先に話させ、そのあとに原因を聞きましょう。
また、報告が長々としている場合や、仕事にいちゃもんをつけてくるときは、最初にまず結論を話させ、代替案や建設的な意見を聞きましょう。
このように、結論から話すように、毎回指摘して、中身のない話をグダグダと話させる癖を無くさせましょう。
仕事のポイントを伝えたり、話させる
すぐ「できます!」と言って実際にはできない部下には、相手の話をうのみにしないことが大切です。
能力的に仕事ができるかどうか不安な場合は、任せたい仕事のポイントをしっかり伝えましょう。
部下が「大丈夫です!」と言ったとしても、くどくどと説明するくらいがちょうどいいです。
また、スケジュール的に本当にできるかどうか怪しい場合は、その仕事をどのタイミングでやるかを聞きましょう。
そのときに具体的で現実的なスケジュールを返された場合は、ある程度信頼できると思います。
しかし、「あとで考えます」「多分大丈夫だと思います」という答えが返ってくる場合は、間違いなくできないので、突っ込んで聞いたり、その場でスケジュールを考えさせた方が安全です。
このタイプの部下は、返事をするときに何も考えず、後から考えようとすることが多いので、その場の返事を信用しないことを意識しましょう。
責めずに復唱させる
勢いで「はい」と言ってしまう部下は、上司からの追及をかわしたいがために、とりあえずイエスの返事をしていることが多いです。
委縮しやすい部下が陥りやすい傾向なので、あなたの普段の接し方が威圧的になっていないか振り返ることも重要です。
そのうえで、「はい」と返事したことについて、本当に理解しているかどうかを確認しましょう。
「この仕事のポイントはなに?手順はなに?」という形で質問してやり、きちんと返事が返ってくるようなら大丈夫でしょう。
そうではない場合は、改めてポイントや手順を説明し、部下が理解している確認しましょう。
このパターンも、部下の返事をうのみにせず、くどいくらいに確認することが必要です。
優秀だけど扱いにくい部下の対応
ここまでは、扱いにくい部下の典型的なパターンとその対処法を説明してきました。
ここからは、扱いにくい部下になりがちな社員と、その対応についてまとめていきます。
まず、扱いにくい部下になりやすいのは、「優秀な部下」です。
仕事の能力が高くて頼りになる一方、我が強くてプライドも高く、協調性がなかったり、何かと反抗してくるタイプになりやすいものです。
このようなタイプは、仕事の方法、意義、メリットや、仕事における心構えをきっちり説明し、本人の納得感を高めることを重視しましょう。
それによって、反抗するリスクを減らすことができます。
また、このタイプには、上司であるあなたが信頼できる人物かどうかをジャッジする傾向があります。
そのため、以下の記事にあるような、ダメ上司のテンプレ行為をしてしまうと、「信頼できない」と思わせてしまい、扱いにくい部下に変わります。
女性の扱いにくい部下の対応
ネットの記事を見ると、男性の上司が女性の部下に苦労するケースがよく見られます。
男女の考え方や特徴の違いがわからない男性上司が、女性部下を扱いにくいと感じてしまうケースが多いようです。
女性の部下は、男性よりも責任感を持って仕事をすることが多く、優秀な成果を挙げてくれる傾向があります。
その一方、男社会のような、体育会系のノリが通用しないので、納得いかない場合は上司に反抗することもあります。
以下の記事にポイントをまとめています。
女性社員を扱いにくい部下にさせないためには、人としての信頼関係を結ぶことが大切です。
そのためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 仕事の話だけではなく、雑談も行い、互いに話しやすい雰囲気を作る
- ささいなことでもいいので相手を褒める・相手の努力や働きを認める
- 人によって対応を変えない・特定の相手に媚びない
このようなポイントを押さえると、女性部下があなたに「人としての信頼感」を持ってくれるようになります。
扱いにくい年上部下への対応
出世をすると、年上や社歴が上の部下を持つこともあります。
部下の方が社歴が年齢が上だと、上司も遠慮してしまいがちで、部下側もこの関係を面白く思わないケースもあります。
このような部下には、まずは年齢や社歴が上であることに敬意を払い、敬語を使ったり気を使うことが大切です。
部下だからと言って、雑に扱ったり、小ばかにするなどの行為をしてしまった場合、関係がこじれます。
組織の中では下の立場ではありますが、人としての敬意を払うことを忘れてはいけません。
それでも扱いにくい部下に困った場合は・・
以上のように、扱いにくい部下の典型的なパターンと、扱いにくい部下になりやすい社員の対処法についてまとめました。
とはいえ、扱いにくい部下は素直な人間ではないので、簡単に都合よく変わってくるものでもないでしょう。
最後に、どんな扱いにくい部下に対しても有効な対策方法もまとめておきます。
新人や後輩の教育を任せてみる
いちいち反抗してくる部下は、人に仕事を教える・指示することの大変さを知らないことが多いです。
そのため、実際に部下や後輩をつけ、教える仕事を体験させてみましょう。
先輩や上司としての大変さがわかれば、自分の態度を改め、素直になることが期待できます。
また、仕事の取りまとめ役をさせてみることもアリです。
人に協力してもらわないと仕事が進まない状況を体験させることで、協調性の大切さを実感させられます。
根気よく接する
できないのに「できる」と言ってみたり、わかっていないのに「はい」と言ってしまう部下は、半分本能的にそういう対応をとっています。
反抗する部下や、なにかと言い訳する部下も、それが完全に癖になっているので、一回の対応では変わらないと考えましょう。
また、上司側の態度も重要です、いつもイライラしたりカリカリしている様子を見せると、部下が委縮してしまい、とりあえず返事だけしてしまうことがあります。
穏やかな態度で、何度も根気よく対応することで、だんだんと部下が変わっていくことに期待しましょう。
部下がやる気になるポイントを知る
仕事においてなにがモチベーションの源になるかは人それぞれです。
- 給与やボーナス
- 出世・地位
- 顧客や社員からの感謝の言葉
- 自分のスキルアップ
などなど、たくさんあります。
それを知り、部下を説得するときに絡めて話しましょう。
例えば協調性がなく、給与やボーナスに関心が強い部下に対しては、
「協調性をもつと周りから評価され、それによって査定そして給与があがるものだ」
という話をしてみてもいいでしょう。
ちなみに、この考え方は、書籍「人を動かす」から学び、実践してみて成功した方法です。
本書では、このようなノウハウの他、相手の協力を得たり、言うことを聞かせるための色々な方法を学ぶことができるのでおすすめです。
周りに協力を求める
扱いにくい部下への対応は、精神的なストレスが溜まります。
人間関係のストレスというのは、色々な種類のストレスのなかでも、かなり人を苦しめるものです。
それまで一社員として成功していた人が、管理職としてこのストレスに悩んでしまい、やる気を失ったり、退職してしまうこともあるくらいです。
それを避けるためも、困っていることを周りに積極的に相談し、アドバイスをもらったり、協力してもらいましょう。
あなた自身の上司に、部下への対応を相談したり、同じ立場の社員にアドバイスをもらいましょう。
また、場合によっては、その部下の同僚や、部署内の社員に声をかけてみることもありです。
その部下の関心があるところや、自分がその部下から信頼されているのか、などをヒアリングしてみてもいいでしょう。
遠慮して何も言われないこともありますが、有益な情報をくれることもあります。
また、場合によっては、周りからその部下にアプローチしてくれることもあります。
面倒くさい部下も対応次第で変わる
以上、扱いにくい部下の特徴や傾向と、その対処法をまとめました。
あなたの部下になる社員には、生意気だったり、変に頭がよかったり、ドライだったり気難しかったり・・と、色々な扱いにくい人がいるでしょう。
ここで紹介した方法を色々と試すことで、部下の中にはだんだんと変わる社員も出てくると思います。
人の性格を変えることが簡単ではありませんが、もしうまく扱えるようになったら、上司としてのスキルはアップすると思います。
そのための参考になれば幸いです。