私は本当に仕事を辞めるべきでしょうか

職場のストレスが辛くて退職するのはアリですか?【一緒に考えよう】

職場のストレスに退職を考える様子

仕事をしていると、職場でのストレスはつきものです。

「会社行きたくない、退職したい」と思ったことがある人は少なくないでしょう。

しかし、仕事が辛いからやめる、ストレスだから退職するなんて言うと、「みんな大変だから頑張ってるんだ」「甘えるな」と言われかねません。

実際、転職理由で「前職は辛いから辞めました」なんて言うと、「逃げている」と思われてしまうそうですよね。

しかし、ストレスを我慢し続けると、うつ病などにかかり、体を壊していしまう危険性もあります。

 

そこで今回は、職場のストレスで仕事を辞めるべきかどうかについてまとめてみました。

仕事のストレスが辛くて辞めたいけど、本当に自分は退職すべきなのか迷っている人は参考にしてください。

目次

仕事を辞めるべき人・そうでない人

まずは、「今の仕事を辞めるべき人」と「そうでない人」の客観的な基準を考えてみましょう。

ストレスがかかっていると、どうしても自分自身を客観的に見ることは難しいので、以下のポイントを照らし合わせてみてください。

まずは、以下に当てはまる人は仕事を辞めるべきです。

明らかなパワハラ・セクハラが横行している

人格を否定するような叱り方をされる、暴力を振るわれる、理不尽なほどの仕事量を課される・・などのパワハラを受けている場合は、すぐに辞めるべきです。

また、性的な言動をされる、仕事上の利益のために、性的な関係を求められる・・などのセクハラを受けている場合は退職すべきでしょう。

あなたが受けた仕打ちを記録しておき、会社の総務や労基に相談する方法もあります。

労働時間が長すぎる・休日がない

残業が必要な仕事も多いですが、それがあまりにも長すぎるのは問題です。

会社で規定している36協定というものにもよりますが、月に80時間以上の残業をしている場合は、かなり多い部類に入ります。

また、一週間に一日は休みがあるのが普通ですが、それもない場合は異常です。

体調を崩している

職場で感じるストレスの種類は色々はありますが、どんな理由であれ、それが積み重なると体調を崩していしまいます。

体調を崩してしまうと、まともに仕事ができなくなるほか、悪化すると長期間休まなくてはいけなくなります。

そのため、体調を崩してしまっている場合は退職に向けて動いた方がいいでしょう。

 

また逆に、以下の特徴がある人はもう少し今の仕事を続けてみた方がいいかもしれません。

入社して一年以内

入社して間もないころは、育成のために厳しく当たることがあります。

そのため、仕事を覚えてきたり、慣れてくることで、あたりが弱くなることがあります。

よほどのブラックな環境ではない限りは、少し様子を見てみるほうがよいこともあります。

仕事にやりがいがない

仕事内容にやりがいがない場合、モチベーションは沸きにくいです。

それがストレスになり、毎日の仕事が退屈に感じるかもしれません。

しかし、仕事にやりがいがないこと以外にストレスがない場合、別の職場に行くことで、人間関係のストレスを受けることになったり、給料などの待遇が悪くなったりなどの別の問題が発生する可能性があります。

仕事へのやりがいが無くても、「生活のためだから」と割り切ることができれば、余計なストレスなく仕事を続けられる可能性もあります。

この場合は、自分の考え方を変えられないか試してみる価値があります。

どの職場でも人間関係のトラブルが起きる

人間関係は、仕事を辞める理由のうち非常に大きなもので、問題のある人物がいる場合にそのトラブルが起きます。

問題人物が変わったり、いなくならないと解決しない厄介な問題ですが、もし複数の職場で人間関係のトラブルがある場合、あなたの方に改善するべき点があるかもしれません。

あなた自身に周りから反発を受けるような言動がないか一度振り返ってみると、改善できる可能性があります。

いったん冷静になって、自分に原因がある可能性を探ってみましょう。

職場のストレスの原因

あなたが職場でストレスを感じている場合、気をつけたいのは体に変調をきたしてしまわないかどうかです。

職場でストレスを感じる原因にはいくつかパターンがあります。

ここでは代表的なものをいくつか紹介します。

人間関係

なんといっても一番のストレスになりやすいのが人間関係です。

パワハラ・セクハラだけでなく、いじめや無視などのレベルの低い行為がある場合や、なかなかコミュニケーションがうまく取れない場合もストレスになります。

給与が低い

十分に生活するだけの給与が確保できない場合は、今の生活を続けていくことに大きな不安を感じ、ストレスになってしまいます。

また、仕事内容のハードさのわりに給与が低い場合、不公平感がストレスになり、仕事へのやる気がなくなってしまいます。

常に疲れている

労働時間が長く、徹夜続きや、休日がなく体が休まる暇がない場合は、それだけで大きなストレスになります。

仕事にやりがいを感じていたり、他のストレスがない場合でも、労働時間があまりに長く体が休まらない時は、そのうち体調を崩してしまいます。

上司の性格や社風が合わない

上司が細かすぎたり、精神論ばかりなど、性格が合わないためにストレスがかかったり、会社の社風に疑問を感じるようなことがある場合、ストレスがたまります。

ワンマン社長にうんざりする時なども、同じようにイライラしてしまうものです。

職場の雰囲気が悪い

人間関係が悪かったり、監視するような雰囲気の職場だと、ストレスが溜まってしまいます。

職場の空気が息苦しいものになり、会社に行くのがおっくうになってしまいます。

 

このように、職場でストレスになる要因はたくさんあります。具体的な対処法などは以下の記事にまとめています。

 

職場の人間関係がストレスになっている様子のイメージ画像
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ストレスが溜まった時の黄色信号

職場のストレスによる体調不良のイメージ

このように、職場のストレスが溜まってくと、体に影響が出てきてしまいます。

最悪の場合、うつ病になり、長期間まともに仕事ができなくなってしまい、そうなってしまうのはやはり避けたいところです。

多くの場合、いきなり体調を大きく崩すのではなく、以下のような兆候があります。

こうした兆候が長く続く場合は、本格的に体を壊す前に休んだり、退職するなどの対策をとった方が良いです。

眠れない・不眠症

ストレスがかかると、自律神経に負担かがかかり、うまく眠れなくなります。

明け方になるまで眠れず、睡眠不足の状態で仕事にいかなければならない・・という悪循環に陥ってしまいます。

食欲不振

ストレスがかかると、胃などの消化器官の働きも悪くなり、食欲不振になってしまいます。

ひどい場合は、摂食障害にもなってしまい、まともに食事がとれないという状況にもつながります。

無気力

ストレスがかかってしまうと、何をするにも気力が湧かなくなってしまいます。

休みの日もぼーっとしてしまい、趣味などをする気力も湧かなくなってしまいます。

頭痛・腹痛

ストレスがかかったときに頭痛がしたり、お腹を壊したりしてしまうケースもあります。

ひどい場合は胃潰瘍になったり、胃に穴が開いてしまうということにもなります。

気分のムラが激しい

ストレスが溜まると、無気力になり落ち込んでしまったり、些細なことにもイライラしてしまいます。

また、妙にポジティブになったり、すぐまた落ち込むなど、気分のムラが激しくなります。

辞める決断をする前にワンアクションしてみよう

このような兆候が続く場合は、今の環境から逃れることを検討した方が良い可能性があります。

しかし、安易に退職してしまうのもよいことではありません。

まずは、「現状を改善できないか」という行動をとってみることをオススメします。具体的には以下のような内容です。

異動の希望を出してみる

仕事内容や人間関係がストレスのもとになっている場合は、別の仕事や環境に移ることでストレスが解消される場合があります。

もちろん異動を申し出たところで聞き入れられるとは限りませんが、どうせ辞めてしまうならダメ元で申し出てみるのもアリです。

会社の人事や総務に相談してみる

上司によるハラスメントの場合は、あなたの会社の人事や総務がしっかりしていれば、相談することで改善する可能性があります。

会社全体が信用できない場合は、相談しても全く聞き入れてもらえないこともありますが、ある程度信頼できそうな場合は相談してみるのもよいでしょう。

また、明らかな法令違反の場合は、労働基準監督署に訴える方法もあります。

ただし労基は「是正勧告」しかできず、改善を強制はさせられないので、会社が完全に腐っている場合はあまり効果は期待できません。

病院に行ってみる

ストレスが原因の体調不良の場合は、心療内科や精神科に行ってみるのも有効です。

うつ病などの経験がない場合に、そのような病院に行くのは気が引けるかもしれませんが、ストレスによる体調不良の診断書が下りた場合は、それを理由に休職などに入れる可能性があります。

気力に余裕がある場合は、休職中に転職活動をしてみるという選択肢もあります。

仕事を断ってみる・早く帰る

明らかにあなたがやるべきではない仕事を振られている場合は、思い切って断ってもいいかもしれません。

また、会社の雰囲気的に早く帰ることができない場合は、そんな雰囲気を無視して思い切って帰ってみましょう。

意外とあなたがそう振る舞うと、仕事が少なくなったり楽になるケースもあります。

もちろん、それによって嫌がらせされたり、風当たりが悪くなるような腐った職場ならば退職した方が良いです。

 

このように、仕事を辞めたいほどストレスが溜まっているという場合、退職の決断をする前に、一度このような行動をとってみることをオススメします。

それによって楽になれば、無理に転職する必要もないですし、状況が変わらなかったり悪くなるようであれば、辞める踏ん切りもつくと思います。

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前向きな転職理由にするための方法

前向きな転職理由を見出そう

このように退職する決断をしても、気になってしまうのは、「職場でのストレスが辛いので退職しました」という理由でいいのか・・ということです。

まず基本的に、「職場のストレスが原因で辞めました」とバカ正直に話す必要はありません

こういう場合にオススメなのが、前向きな理由に置き換えることです。

 

そのために必要なことは、「今の職場はどこが問題か」「次の職場ではどうなりたいか」ということを書き出して整理することです。

このとき、思いつくことはすべて書き出してみるということと、仕事内容について必ず書き出してみる、という2点を意識してください。

 

例えば、「今の職場がどこが問題か」については、

・業務内容のわりに給与が低い

・人間関係がぎくしゃくしている

・売上数字への追及が厳しい

などが例として挙げられると思います。

 

そして、「次の職場ではどうなりたいか」については、

・やりがいのある仕事につきたい

・給与が〇万以上でありたい

・風通しが良い職場で働きたい

などがあるでしょう。

書き出すことで頭の中が整理され、自分の中でもはっきりと自覚できるようになります。

 

また、はっきりと自覚することで、「転職によって自分がどうなりたいか」、つまり「どういう会社でどういう仕事をしたいか」ということが明確になります。

このようなステップを挟むことで、転職活動の会社選びに失敗するリスクは低くなります。

 

そして、この作業によって、転職の選考時には、「前の会社では、こういう仕事がやりたかったけどダメだった、それを実現したいから御社に応募した」という言い方ができるようになります。

ここまで明確に言葉にできれば、企業にとって印象の良い転職理由が出来上がります。

もし自分で考えることが難しい場合は、転職エージェントに相談してみましょう。

良心的なエージェントならばあなたの相談に乗ってくれるものです。

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転職活動は在職中に!

このように、職場のストレスが辛くて退職する場合は、辞める理由を整理することをオススメします。

そして、もう一つこのケースで重要なことは、在職中に転職活動をすることです。

うまく転職することによって、ほとんどの場合、あなたのストレスは軽くなりますが、それでも転職に失敗してしまうリスクはゼロではありません。

今より待遇が悪い会社に転職してしまったり、実は転職先の職場の雰囲気が最悪だった・・という可能性もあります。

 

そして、転職で失敗してしまう理由の代表例が、「退職してから転職活動したしたことで、焦ってしまった」というものです。

一度辞めてしまうと、早く決めなきゃと焦ってしまい、多少怪しいところがあっても入社してしまい、後悔するというケースがあります。

 

また、転職活動をしても、理想的な職場が見つからなかったり、実は今の職場の環境がよかった・・というケースもあります。

(特に20代の若者が初めて転職をするときに、こういう失敗をしてしまうことがあります。)

「仕事のストレスが辛いからやめたい」という退職の場合は、そういう結論になる可能性が高いので、なおさら在職中に転職活動をすることをオススメします。

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とはいえ体を壊しているのならまず休むべき

失敗しない転職を目指すなら、このように十分な準備をしたうえで在職中に転職活動をすべきです。

しかし、あまりにストレスがたまりすぎて、体を壊してしまったり、何もする気力がわかない場合は、無理に動かずに、ひとまずゆっくり休むべきです。

 

体調が悪いまま転職活動をすすめ、転職できた場合、ストレスで弱った体が回復しないまま次の職場に行ってしまうことになります。

新しい職場に勤めることは、多少なりともストレスがかかるので、体調を崩した場合は、まずゆっくり休めて回復させてから転職すべきです。

 

もし、うつ病の診断を受けてしまった場合は、無理せず休職という形をとるか。有給休暇を消化しましょう。

そのうえで体力を回復させてから、次のステップに移る準備に取り掛かりましょう。

ストレスで退職するのは逃げではない

以上のように、職場のストレスによって仕事をやべるべきかどうかについてまとめてきました。

「仕事のストレスが辛いから辞めるなんて甘えだ、逃げだ」という意見は、年配層を中心に根強くある考え方です。

確かに、多少のストレスは仕事につきものですし、辛い状態を乗り越えることで成長できるというという側面も大いにあります。

 

しかし、やみくもに耐えるのではなく、ここで紹介した色々な情報を踏まえて、耐えるべきか、逃げるべきかを冷静に考えてみることをオススメします。

確かに職場のストレスを乗り越えるのはかっこいいことかもしれませんが、それは自己満足の世界でもあります。

体を壊すくらいなら、普通は逃げてしまった方がいいです。

 

「逃げてしまったら、また次の職場で同じようなことになるぞ」という意見もありますが、はっきり言って、それはやってみなければわかりません。

環境が変わると、あなたの見られ方や接され方が変わるので、普通は前と同じような状況にはなりません。

また、環境がリセットされると、ストレスは嘘のように無くなります。

そのため、「逃げることは悪いことだ」という一般論に流されず、逃げるべきか・耐えるべきかを自分なりに考えてみることが大切だと思います。

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