仕事が多すぎるのも大変なことですが、仕事が振られないために、何もすることがないというのも辛いものです。
仕事に関する相談の中には、「出社しても何もすることがなく、ただ時計の針が動いていくのを待つ毎日です。」というものもあり、これはこれで苦痛だと言えます。
このような、「社内ニート」状態になった場合、どうすればいいでしょうか?
まずは仕事を振ってもらえるよう、自分から動くという意識が重要です。
あなたに仕事が振られない理由が必ずあるはずで、その理由によっても取るべき対策が異なります。
そこで今回は、仕事が振られない理由とその対処法をまとめました。
仕事を全く振られないと、「会社は自分に見切りをつけているのか」だとか、「いなくてもいいと思っているのか」と不安になりますよね。
そのような状況を打開するためにも、これからご紹介する内容を参考にしてください。
目次
上司があなたに仕事を任せてくれない理由
まずは、あなたに仕事が振られない理由として考えられるもパターンを理解しましょう。
大きく分けて3つのパターンがあります。
①仕事能力やコミュニケーションに問題がある
うっかりミスが多くて仕事を頼んでも満足にこなせない、仕事のスピードが遅くて毎回フォローが必要・・という場合、あなたに仕事を頼むことで逆に上司の手間を増やしてしまいます。
こうなると仕事を振られなくなってしまいます。
また、日ごろから雑談や飲み会でのコミュニケーションがなく、あなたの人柄がよくわからないために、あなたに仕事を振りたいと思わない、というパターンもあります。
本来仕事とは関係ない雑談などですが、人柄やキャラクターがわかると相手も安心して仕事を振れるようになります。
②上司や先輩に仕事を教える余裕がない
本来はその部署の上司や先輩が、部下や新人に対して仕事を教えたり、振るものです。
しかし、彼らが自分の仕事でいっぱいいっぱいになっているため、あなたに仕事を振ることができないという場合もあります。
これは、業務のバランスが整っていない中小企業にありがちです。
③辞めさせたい社員に自己都合退職させるため
非常に悪質ですが、その社員を辞めさせたいときに、あえて仕事を振らずに暇な状態を作り、意欲を失わせるという方法があります。
会社の方針でそうする場合もあれば、職場の上司による場合もあります。
これは労働問題にあたるので、「あなたが仕事を欲しがっているという証拠」「それなのに仕事が振られていない」という状況を記録して、会社上層部(もしくは人事)か労働基準監督署に訴えるという手もあります。
仕事を任せられない人の特徴
このように、仕事が振られない理由をいくつか挙げました。
その他にも、あなた自身の性格やタイプによって、仕事が振られにくいというケースもあります。
これからご紹介する3つのパターンに当てはまる場合は、仕事での姿勢を改めたほうがいいでしょう。
①報連相がなく、ミスが大きくなってから発覚する
仕事を進める上で上司に報連相をすることは、仕事の基本です。
これを怠ってしまう場合の一番の問題は、なにかミスをしてしまったとき、それが早期に上司へ報告すればカバーできたにも関わらず、それをしなかったばっかりに、取り返しのつかないところまで大事になってしまう・・というものです。
仕事では誰でもミスはします。ミスをしないことより、「ミスをした時にいかに早くカバーするか」ということの方が重要です。
怒られてしまうことを恐れて、ミスをごまかそうとするような人に、大事な仕事は任せられません。
②素直に引き受けない
忙しい人時には「仕事を振られたくない」と感じる人が多いでしょう。
しかし、そういう時に仕事を振られて「いま忙しいんです!」と怒るような人には仕事を振りたくなくなります。
忙しいときはそれでもいいかもしれませんが、仕事が欲しいとき、普段の態度の悪さが原因となって、仕事を振ってもらえなくなる危険性があります。
③余計な仕事をして、空回りしてしまう
やる気や実力をアピールしようとして、頼まれてもいない仕事をやり(企画書を作るなど)、上司にアピールする人がいます。
やる気があることは良いことですが、ニーズのない仕事をやられても喜ぶ人はいません。
しかもそれが、「頼んだ仕事のクオリティが低い」だとか、「頼んだ仕事の仕上がりが遅い」という状態と組み合わさったら最悪です。
「そんなことするくらいなら、任された仕事をますきっちりこなせ」と思われ、新しく仕事を振ってもらえなくなります。
組織で仕事を任せてもらうには、まずは「自分のやりたい仕事」より「周りから頼まれる仕事」をきっちりこなす必要があります。
仕事を任せられる部下になるためには
このように、仕事を振られない人には、それなりの理由がある場合が多いものです。
その状態から抜け出すためには、以下の点に注意し、仕事が振られないという環境を自ら変えましょう。これもポイントが3つあります。
①「お手伝いします」アピールする
上司や先輩に、「何かお手伝いできることはありませんか?」と聞いて回りましょう。
できるだけ、仕事ができる先輩に聞くことが大切です。
仕事ができる先輩は人に振るのも優秀な場合が多いです(そうでない場合もありますが)。
そうでない人は人に振る余裕がなかったり、振り方が下手くそな傾向があります。
明るく、はつらつと「仕事手伝います」アピールをすることで、好印象を持ってくれ「じゃあちょっとこの仕事頼もうかな」と声をかけてくれるものです。
②自分の人柄・キャラを知ってもらう
適度に雑談や飲み会に参加し、あなたという人のキャラクターを知ってもらいましょう。
どんな人か分からないと、安心して仕事を振ることもできません。
上辺だけの付き合いしかしないようであれば、周りの人と最低限の関わりしかありません。
社内失業状態で、ぜひとも仕事が欲しい状態の場合は、最低限の関わりしかない状態を避けましょう。
あなたという人間の存在やキャラを知ってもらい、何か仕事を振ってもらえないか依頼しましょう。
③反省しつつ上司に志願する
これは、あなたのこれまでの仕事ぶりが原因で、仕事を振られないという状態の時に有効な方法です。
今まで自分がしてしまったミスを振り返り、それぞれに対しての改善方法を考えましょう。
そして上司に時間をもらい、個別で面談してもらいます。
そのときに、これまでのミスについての振り返りと改善方法を伝え、「もう一度仕事を任せてもらえないでしょうか」とお願いするのです。
このとき、上司に伝えた改善案はもちろん実践することが大前提です。
「早い仕事」で仕事を与えられる部下になろう
このような努力で何とか仕事を得ることができても、安心してはいけません。
大切なのは「振られた仕事をいかにしっかりこなすか」ということです。
任せた仕事でよい評価を受けて、また仕事をもらうようにしましょう。言わばリピーターになってもらうのです。
このとき、重要な要素が「早さ」です。
「仕事が早い」というのは「締め切りよりも早く出す」という意味です。
仕事の依頼を受けた場合は、明確に締め切りを示されることが多いでしょう。その締め切りよりも前倒しして提出するのです。
締め切りが明確に示されていない場合でも、相手の期待しているであろう締め切りよりも前に提出することが大切です。
ただし、早ければなんでもいいというわけではなく、最低限の品質であることが必要です。
それに達していないものを早く出しても意味がありません。
最低限の品質レベルがどれくらいかというのは、依頼を受ける段階で相手からヒアリングする必要があります。
どのような形式にまとめて、何のために使うのか・・と言った情報を聞き出しましょう。
最低限の品質を保っていれば、早いことは評価につながります。
たとえそれが完璧というレベルではなくても、一度締め切りよりも前に出すことで、手直しを受けた場合でも余裕をもって修正することができます。
このため、完璧を狙って時間をかけて提出するよりも、結果的に良い仕上がりになります。
なお、早く仕上げることが難しいならば、進捗状況を逐一伝えるようにしましょう。
これによって、「依頼された業務は進めていますよ」という姿勢を示し、相手を安心させることが重要です。
「早い仕事」は思わぬ抜擢を生むかもしれない
ちなみに、早く仕事をしてもあまり喜ばれないというパターンもあります。
その場合は「相手自身が早く仕事を回す能力が無い場合」や、「決められた手順・期間で仕事を回している場合」です。
この場合は、相手が早さにはこだわっておらず、こちらが締め切りに余裕を持ってだしても、相手がしばらく確認しないなんてことがありえます。
この場合はあまり早さにこだわる意味はないかもしれません。
しかし、成功しているビジネスマンは、必ず仕事の早さにこだわりを持っています。
自分自身が早く仕事や意思決定することを重視しており、部下にもそれを求めます。
あなたが色々な局面で早い仕事をしていると、そうした人には間違いなく評価されるでしょう。
あなたが普段から早い仕事ができていると、そういう人から思わぬ高評価を受け、出世するなんてこともありえます。
「会社で仕事が無い」という状態は自力で改善できる
以上のように、「仕事が振られない」という状態は、自分なりに工夫することによって改善できます。
まずはあなた自身に仕事を振られない理由を把握しましょう。
そして仕事を振られるためのアピールをしっかり行い、任せてもらえたときには「早さ」を意識して、次も仕事を振ってもらうことを狙いましょう。
出社してもすることがない、仕事を干されるような状態は避けたいものです。
落ち込んでやる気をなくしてしまう前に、この記事の内容を参考にして、自ら仕事を取りにいくという姿勢で頑張ってください。
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