- 職場の雰囲気が悪くて出社したくない・・
- 意見を言うと「生意気言うな」と怒られる・・
- 仕事で困っても誰も協力してくれない・・
職場の風通しが悪い職場では、私たちはこんな悩みをかかえます。
「職場の風通しが良い・悪い」というのは、職場の雰囲気の良し悪し示す指標で、これが悪いと、従業員がストレスを抱えたり、やる気を失うなどの悪影響があります。
チームワークが悪かったり、言われたことだけをやり続けるような環境だと、仕事への気力がなくなり、最悪「辞めたい」と思ってしまうこともあります。
そこでこの記事では、以下の点についてまとめました。
- 職場の風通しが悪いとはどういう状況か
- 風通しが悪い職場で働くデメリット
- なぜ職場の風通しが悪くなるのか
- 職場の風通しが悪い場合の対処法
- 風通しが悪いから転職するのはありなのか
職場の風通しを良くするためには周りとの協力が不可欠なので、必ずしもあなた一人の力で改善できるとは限りません。
そのため、転職するのも一つの解決策ですが、うまく転職するためには慎重に考えるべきこともあります。
この記事を読めば、職場の風通しが悪い原因だけでなく、その対処の方針が分かるので、職場環境がストレスになっているあなたの助けになるでしょう。
目次
そもそも「風通しの悪い職場」ってどういう意味?
まずは、風通しの悪い職場とはどういう状態を指すのかを紹介しておきます。
以下の特徴がある職場は、風通しが悪いと言われます。
- 情報の共有がされない・従業員同士のコミュニケーションが少ない
- 従業員からの改善案や意見が取り上げられない
- 部署間の縦割り意識が強い
- 従業員同士で協力する文化がなく、チームワークがない
それぞれの従業員が、自分の仕事だけに取り組んでいる状態で、他の人の仕事や、部署・会社全体の業績に関心がない状態だと言えます。
また、新しい仕事をすることを嫌がり、現状維持を続けることに強い関心があることも多いです。
風通しが悪い職場のデメリット
このような職場はいかにも問題がありそうですが、具体的にはどのようなデメリットがあるでしょうか。
その大きなものとして、3つのポイントが挙げられます。
ミス・失敗が深刻になる
風通しの悪い職場では、部下から上司に相談することが少ないです。
相談しても否定的に返されることが多いため、コミュニケーションをとろうという意識が働かないからです。
また、何か小さな問題が起こった場合、それを相談してもフォローしてもらえず、怒られるだけ・・ということも多いです。
そのため、問題を表面化させずに、「自分で解決してしまおう」と考えてしまいます。
その結果、問題が小さいうちに解決されず、どんどん大きくなり、取り返しがつかない事態にまでなる危険があります。
また、風通しの悪い職場だと、仕事に関して相談できる相手が少なく、自分だけで動いてしまうため、ミスも起こりやすくなります。
改善されない・成長しない
風通しが悪い職場は、改善案を挙げても採用されることがほとんどありません。
「余計なことはするな」「前例がないことはできない」と言われて否定されるのがオチです。
そのため、客観的にみると明らかに改善するべきことも、放置されっぱなしになります。
このような組織だと、仕事のやり方が改善されることもなく、仕事の能力も成長することもなくなります。
その結果、何年も同じような仕事を続けるだけで、スキルが成長することもない・・という悲しいことにもなります。
仕事へのやる気がなくなる
仕事をする上でもモチベーションには色々な種類がありますが、その中の一つとして、「仕事を通じての成長」があります。
新しい仕事や、困難な仕事を乗り越えることで、能力的にも精神的にも成長することは確かにあり、それが仕事を続けるモチベーションになる人もいます。
しかし、風通しの悪い組織だと、新しいことへの挑戦や、改善するということがなく、毎日同じようなことの繰り返しなので、成長は見られません。
同じことの繰り返しだと、成長がないためやる気が上がらないだけでなく、仕事に飽きてしまい、モチベーションが下がります。
職場の風通しが悪い原因
このように、風通しの悪い職場にはデメリットが多いです。
では、このような風通しの悪い職場生まれてしまう原因はなでしょうか。
これには大きく分けて三つあります。
上司の器が小さい
部下の失敗を恐れる上司は、部下にミスをさせまいとして、部下の仕事に過剰に干渉します。
何かにつけ細かくチェックをし、少しでも自分の意にそわないことがあると修正させます。
また、部下が提案をしても聞く耳を持たず、「私の言う通りにやっていればいいんだ」と頭ごなしに否定します。
このような上司に当たると、余計なことはせず、上司の言われるがままに仕事をするだけのやり方になります。
組織の方針が減点主義
成功を挙げるよりも、失敗しないことを重視する「減点主義」をとっている組織は、風通しが悪くなりがちです。
これは、利益を上げる必要がなく、かつ問題を起こすと世間から非難される公務員の組織に多い傾向です。
このような組織では、「問題を起こさないこと」が最重要であり、とにかくリスクを嫌い、新しい意見が出ても採用されることはほとんどありません。
人事においても、特別大きな成功を挙げる人材ではなく、問題を起こさない人材が昇進する傾向があります。
このような減点主義の組織では、「余計なことをせず、無難に仕事をこなそう」という意識になり、閉鎖的な空気になってしまいます。
情報を共有する仕組みができていない
仕事においては、従業員同士の情報共有ができているかどうかで、仕事の成果が変わります。
そのことがわかっているリーダーは、情報共有ができる仕組みを整えようとしますが、そうでない場合、共有できる機会を作ろうとしません。
情報共有がないと、他の人の仕事の内容も分からず、チームワークも生まれないため、風通しが悪くなります。
職場の風通しを良くする方法は立場によって変わる
あなたが職場の風通しを改善したいと思った場合、どういう立場なのかによって、方法や難易度が大きく変わります。
いち社員の場合は、周りとの協力が不可欠
あなたがいち社員という立場で、風通しを良くしたい場合は、同じように「風通しを良くしたい」と考える人がいることが必須です。
一人だけで頑張っても、改善するのはかなり難しいです。
同じように風通しをよくしたいと思っている仲間を見つけ、業務時間外でコミュニケーションをとりましょう。
そのようなつながりをだんだんと増やし、情報共有や、協力体制を作りましょう。
まずは数人だけでも結束を深めることで、職場の雰囲気は変わっていきます。
管理職の場合は、率先して雰囲気を変える
あなたが管理職やチームリーダーである場合は、雰囲気を変えることは難しくありません。
普段から雑談を部下社員に振り、会議の場では、発言の機会を増やし、基本的に部下の意見を褒めるようにしましょう。
的外れなことを言ったとしても、決して責めず、「その意見は○○という点では良いが、××という問題もあるな」などフォローを入れながら修正します。
部下の発言を尊重することを徹底すれば、それだけで風通しはかなりマシになります。
また、情報共有を活発にし、互いのスケジュールや仕事の進捗状況を共有し、成功事例・失敗事例も共有する機会を作りましょう。
職場の風通しが悪いから転職するのはアリ?
職場の風通しを良くすることは不可能ではありませんが、簡単ではありません。
特に、いち社員という立場の場合は、周りに協力者がいないと実現は不可能です。
また、公務員のように、大きな組織でその文化が強固に根付いている場合は、管理職という立場でもかなり難しいです。
そのため、風通しが改善できず、ストレスがたまり、成長が見込めない場合は、環境を変えることも有効な手段になってきます。
ただし、風通しが悪いという理由で、安易に転職をするのはオススメできません。以下の点に注意してください。
他の不満が無い場合は、冷静に考えてみる
転職すると、職場の雰囲気だけでなく、収入や人間関係、残業時間なども変化します。
風通し以外に不満がない場合は、転職によって給与が下がったり、残業時間が多くなるなど、別の要因で後悔する危険ががあります。
特に、30代後半で家族がおり、家計を支える立場の人は、安易に転職するよりも、割り切って今の仕事を続ける方が賢い選択かもしれません。
逆に、30代前半までの人で、やりがいやキャリアの成長を求める場合は、今のうちに転職しておく方が将来のためになるでしょう。
このように、転職によって色々な要素が変わることも踏まえて、それでも転職すべきかを冷静に考えてみましょう。
退職理由は前向きなものを作る
実際に転職活動に動く際には、応募先に好印象を与える転職理由を作ることが大切です。
具体的には、以下のようなものが考えられます。
「○○の仕事をしたいと思い、前職内で提案したが、新しいことへの挑戦に慎重になる社風もあって実現が難しそうだった」
「前職では同じ仕事を続けることを重視しており、自分のスキルアップがこれ以上望めそうになかった」
前向きな転職理由を作るのに自信がない場合は、転職エージェントに相談するのがオススメです。
無料で利用でき、書類選考や面接対策に相談に乗ってくれるため、自力で転職するよりも内定を得られる確率が上がります。
また、あなたの経歴と希望を聞いたうえで、それに合う求人を紹介してくれるので、理想に近い求人と出会う可能性も高まります。
どのエージェントにしたらいいか迷う人は、大手転職エージェントである「dodaエージェントサービス」や「マイナビエージェント」がオススメです。
風通しの良い職場にもデメリットはある
雰囲気の悪い環境で働いていると、風通しの良い職場にあこがれると思います。
実際に、職場の風通しがいい職場には、以下のようなメリットがあります。
- 社員同士のコミュニケーションが活発
- 部署にとらわれない人間関係のつながりがある
- 若手従業員の意見が採用されやすい
- 社員同士協力する風潮がある
そのため、風通しが良い職場では、社員が活発でやる気も高く、成果も出やすい傾向があります。
しかし、風通しの良い職場は、実はメリットばかりではありません。
風通しがよく、若手の改善案を積極的に取り入れるがために、臨時業務の発生が多い傾向にあります。
例えば、誰かから仕事の改善案が上がった場合、それを比較検討し、実現するためのルール整備などの仕事が増えます。
もちろん日ごろの業務はこなす必要があるので、純粋に仕事が増えることになります。
さらに悪質な場合、風通しのよさをウリにしている職場だと、どんな案でも「まずはやってみよう」となることすらあります。
「風通しが良い職場」をウリにしている会社は、華やかな印象を持つかもしれませんが、フタを開けてみると、次々発生する臨時業務に社員が疲れきっている・・という可能性もあります。
職場の空気が悪いことはストレス
以上のように、風通しが悪い職場と良い職場についてまとめてきました。
風通しが悪い職場だと、やる気も上がらず、ストレスがたまります。
しかし、職場の風通しを改善させるのは簡単なことではなく、ストレスなのであれば、転職して環境を変えるという選択肢も有効です。
いずれにせよ、風通しが悪い原因や対策方法などを知っておけば、自分がどうすればいいかが見えてくるでしょう。