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「正論モンスター」はなぜ生まれるのか?その原因と対処法とは?

正論で追い詰めるモンスターのイメージ画像

最近、正論モンスターという言葉が言われることがあります。

「正論」というと正しい意見で、正論を話すことは良いことのように思えますが、その場の状況を考えず、いつも正論ばかりぶつける人は、周りから煙たがられます。

仕事の進行の妨げになることも多く、正論ばかり言って周り迷惑をかける人は「正論モンスター」と呼ばれます。

あなたの周りに正論モンスターがいると、正直面倒くさいですよね。

 

特に、職場に正論モンスターがいるとかなり厄介です。

そこで今回は、正論モンスターが生まれる理由や、あなたの周りの正論モンスターへの対処法をまとめました。

正論モンスターに困っている人、もしくは、自分が正論モンスターになっていないか心配な人は参考にしてみてください。

目次

正論モンスターがこの世に生れ落ちる要因

そもそも、正論モンスターはなぜ生まれてしまうのでしょうか。

まずは、その3つの原因について紹介します。

プライドが高く、満たされていない

学歴や過去の栄光を根拠に、自分に自信があるにも関わらず、そのプライドが満たされていない時、人は正論モンスターになりがちです。

プライドが満たされない思いが、やり場のない他者へのストレスに変わっていきます。

その結果、自分の正しさが主張できる正論を周りにぶつけることで、そのストレスを発散するようになります。

 

クレーマーにこのパターンが多く、正論を相手にぶつけ、謝らせることでストレスを解消させるのです。

男女問わず、ある程度年齢を重ねており、自分の生活に満足感がない人がなりやすいです。

正義感が強く、自分は正しいという気持ちが強い

世の中には、あえて正論を採らない方が、物事がうまく進むことがありますが、それをわかっていない人が正論モンスター化しやすい傾向があります。

こういう人は正義感が強く、自分の意見が常に正しいと思っていることが多いです。

 

また、どんなときも正論を採るべきだと考えており、正論をぶつけることは相手のためだと信じています。

このパターンは、おせっかいな女性に多い傾向があります。

世間知らずで融通が利かない

人間は、理屈よりも感情で動くものです。

理屈としてはA案の方がいいとわかっていても、B案の方が心を動かされるため、B案の方を採るなんてこともあります。

 

そういう人間の性質を知らない人は、常に理屈として正論を相手にぶつけ、不快感を与えます。

世間知らずの理系の若い男性に、多く見られがちです。

正論ばかり言う人が仕事を失敗させる理由

このように生まれる正論モンスターは、周りの人にストレスを与えるほか、仕事を進めるうえで障害になることが多いです。

その理由として代表的なものを3つ紹介します。

世の中は正論だけでは回らない

組織の中では、「あいつには協力したくない」「彼の言うことなら聞くしかない」などというしがらみや、期限が近いのに意思決定を渋る経営層など、理不尽なことがたくさんあります。

そうなると、正論だけではとても仕事を回すことができず、ある程度の妥協が必要なこともあります。

そんな時に、モンスターが正論を振りかざし、妥協案が否定されると、どうすることもできません。

 

いろいろな制約があるなかで落としどころを探るときに、理想的な正論で妨害されてしまうとだいたい失敗します。

正論は言い返せない

正論は、正しい論理なので、間違っている点を指摘して言い返すことができません。

正論に対して言い返そうとしても、言い訳がましくなり「言い訳するな」と一喝されたり、そんな言い訳じみたことを考える自分が嫌になったりします。

 

どちらにしろ、モンスターによって正論をぶつけられると、周りには大きなストレスがたまります。

毎日正論ばかりを上司にぶつけられた部下が、言い返せないストレスのあまり、うつ病になってしまうケースもあります。

人は理屈だけでは動かない

のちに詳しくまとめますが、人は理屈だけは納得できません。

本当に納得して前向きになるには、感情面も非常に大切です。

正論を振りかざすモンスターは、理屈を伝えるだけで周りが納得したと考えることが多く、感情面を気にしない傾向があります。

そうなると、常にモヤモヤを抱えたまま仕事をすることになり、やる気が下がってしまいます。

正論モンスターへの対応法

では、このような正論モンスターがあなたの近くにいる場合、どうすればいいでしょうか。

基本的な方針として3つご紹介します。

テキトーに流す

正論は常に正しいですが、常にベストな意見ではありません。

正論通りに実行することで、事態がうまく行かないことも多いです。

つまり、「正論を言う人=立派な人」ではありません。

 

むしろ、事態をうまく収めることができない残念な人・面倒くさい人だと認識しましょう。

そのため、正論を言われているからと言って、発言内容を重くとらえず、軽く流してかまいません。

反論しない・譲る

正論モンスターに反論するのは難しいです。

なぜなら相手の言っていることは正論であり、話の問題点を突くのが難しいからです。

 

さらに言うと、モンスターの言う正論は、自分の正しさを主張して、いい気持ちになりたいことが動機になっていることが多いので、反論にあまり意味がありません。

「わかりました、了解です」と譲り、話を終わらせた方がいいです。

距離を置く

正論モンスターとは、話すだけストレスがたまるので、極力関わらない方が身のためです。

特に、職場に正論モンスターがいるときは、仕事の進行に大きな妨げになるので、できるならば関わずに済ませたいところです。

正論モンスターの上司はいらない

正論を振りかざす上司のイメージ画像

このように、正論モンスターは厄介なものですが、一番面倒くさいのが、上司が正論モンスターである場合です。

この状況では、モンスターの存在を、無視するわけにはいかなくなります。

 

そもそも、正論は筋の通った正しい論理なので、誰でも思いつきやすいものです。

つまり、部下だって、「本当はこうすべき」ということを、わかっていることが多いです。

それでもその通りにできないのは、人間関係のしがらみや、予算・納期の制限など、理不尽な環境に困っているからです。

 

そのため、上司が本当にするべきなのは、正論を振りかざすことではなく、正論を踏まえながらも、理不尽な状況を考えたうえで、現実的な案をアドバイスすることです。

それをせずに正論だけを振りかざす上司は、仕事の邪魔にしかならず、「言っていることは正しいが、従う気にならない」と部下に思われます。

正論モンスター上司への対処方法

それでは、もしあなたの上司が正論モンスターだった場合、どう対応したらよいでしょうか。

まずは、「上司に言われそうな正論を、先回りして洗い出しておく」ことが必要です。

 

正論を突っ込まれそうな状況のときは、現実に苦しんでいるあなたが一番よくわかるはずです。

正論によって突っ込まれるのは、だいたい妥協してしまっているところなので、その点を中心に洗い出してみましょう。

 

そのうえで、次の2点を意識してください。

妥協している理由や背景も一緒に報告する

「本来はこうするべきだが、〇〇の理由でそれができずにいる」という感じで、正論通りにできない理由も先に話してしまいます。

「予算の関係でできない」「納期の関係でそこまでできない」などの理由を一緒に伝えることで、相手が言うであろう正論を先に潰してしまいましょう。

 

理想は、「予算の壁を超えればやれます、交渉をお願いできないでしょうか」、と上司にぶんなげてしまうことです。

そうすると上司も妥協し、正論のツッコミから逃れることができるでしょう。

「今後そうするつもりです」と先に伝える

「今はここまでしかできていませんが、本来はこうするべきなので、今後詰めていきます」という論法で、先に正論を潰してしまう方法もあります。

時間的の猶予がある状況でないと使えませんが、突っ込みどころを先に挙げておき、「それは今後の課題として取り組んでます」と伝えることで、回避しましょう。

 

①、②の方法のどちらにせよ、言われそうなことを想定しておき、先にこちらから言ってしまうことで、正論や突っ込みを回避することができます。

これは、頭の弱い上司などにはきかないこともありますが、うまくはまれば有効な対策になります。

正論モンスター上司に苦しんでいる人は参考にしてみてください。

 

ちなみに、こちらの記事では、正論モンスター以外の困った上司への対策方法をまとめています。

上司に苦しんでいる人の、何かの参考になれば幸いです。

 

上司に苦しむときの選択肢のイメージ画像
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正論モンスターな部下もいる

上司が正論モンスター場合は、かなり厄介ですが、上司だけではなく部下が正論モンスターなケースもあります。

上司がモンスターである場合に比べると、面倒くささは少ないですが、それでもなかなか厄介です。

職場での自分の評価に満足できていない人や、新人の世間知らずな部下が正論モンスター化する傾向にあります。

正論モンスター部下への対処方法

それでは、あなたの部下が正論モンスターである場合はどうすればいいでしょうか。

モンスターが正論をぶつけてきて、仕事が進まない場合は、一度その部下と1対1か、できるだけ少数で改まって話をする機会をもうけましょう。

できるならば、モンスターに正論をぶつけられる前に、前もって打ち合わせの場を設けるのが適切です。

そのうえで、その案件について、正論通りに話が進められない事情を伝え、どうすればよいか意見をもらいます。

 

この話し合いによって、モンスターを話に巻き込み、「正論をぶつける第三者」から、「一緒に仕事を進める当事者」に変えます。

また、話し合いの場を設けることで、その部下のプライドをくすぐることになり、協力的になる傾向があります。

そうなると、モンスターも妥協案が出てくることがあり、次第に話の落としどころが見えてくるようになります。

ちなみに、ここまでしっかりと話合わなくても、個別で意見をもらう場を設け、正論を採れない理由を説明してみるだけでも効果的です。

個別で相談することによって、部下のプライドがくすぐられ、理解を得られやすくなります。

 

ちなみに、こちらの記事では、正論モンスター以外の困った部下への対策方法をまとめています。

部下の対応に悩んでいる人の、何かの参考になれば幸いです。

 

部下を導くノウハウを学ぶイメージ画像
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正論を振りかざすパワハラ人間にならないために

以上のように、職場に正論モンスターがいると、仕事の進行に支障がでます。

気をつけなければいけないのは、あなた自身が正論モンスターになってしまわないようにすることです。

 

また、上司・部下という立場に限らず、友人付き合いや夫婦関係でも、正論だけをぶつけて相手を困らせないように気を付けるべきです。

そこで、正論モンスターにならないために、気を付けるべきことを具体的に5つご紹介します。

現実的な代案も出す

あなたが上司の場合、部下が間違った考えを持っている可能性もあるので、正論を話すことは非常に重要です。

しかし、正論を踏まえたうえで、それが何かしらの制約でできないという状況ならば、現実的な案も出すべきです。

それによって、仕事が滞ることはなくなります。

人は理屈では動かないことを知る

私たちは、「正しいことをしなさい」と子どものころに教えられますが、現実は、正しいことばかり起こるわけではありません。

「いけない」とわかっていても夜更かしをしたり、勉強をサボったりしてしまいます。

いくら正しいことを言っても、その通り動くわけではないのです。

正論を言おうとしたり、説得するときには、「人は理屈だけでは動かない」ということを知っておく必要があります。

気持ちに共感する言葉をかける

人の感情面で納得を生むには、相手の気持ちを理解してやり、共感することが大切です。

例えば、プロジェクトの関係者に振り回されている人には、「みんな勝手なことばかり言って困っちゃいますよね」と声をかけましょう。

その一言で問題が解決するわけではありませんが、人は自分の気持ちを分かってくれる言葉をもらうだけでストレスが減り、相手への親近感が増します。

その効果によって、感情面での納得感を強くすることができます。

理屈・感情両方に訴えつつ、最後は感情

理屈で説得する場合には、必ず感情にも訴えるようにしましょう。

「こうあるべき」という正論を話した後は、相手の立場や気持ちを理解する言葉をかけるなど、相手の感情面でのケアをしましょう。

正しい理屈を伝えたあとは、ひたすら感情面のケアをおこなうべきです。

正論で人を追い詰める人はやがて孤独になる

以上のように、正論モンスターの生まれや対処法などについて、色々とまとめてきました。

正論モンスターは、プライベートの人付き合いだけでなく、特に仕事において周りに大きな迷惑を掛けます。

もしあなたのそばにモンスターがいる場合は、紹介してきた対処法をためしてみてください。

 

また、あなた自身が正論モンスターにならないように気を付けてください。

正論で相手をやりこめるのは気持ちいいかもしれませんが、だんだんと周りから人がいなくなってしまいます。

 

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