転職活動を成功させるための有効な方法として、転職エージェントの利用があります。
ハロワや転職サイトには載っていない求人情報に触れられるほか、細かい日程調整やアドバイスをしてくれます。
しかも無料で利用できるので、頼らない手はないでしょう。
現在は多くの転職エージェントサービスがあり、複数のサービスに申し込む人も多くいます(実際私もそうでした)。
しかし実際に利用してみると分かるのですが、同じ転職エージェントでも対応に違いがあり、頼りになるエージェントとそうでないエージェントに分かれます。
転職活動を成功させるためには、やはり優秀なエージェントに担当してもらうことが必要です。
そこで今回は、私自身が転職エージェントをするなかで感じた、優秀なエージェントのポイントや条件をまとめました。
これから転職エージェントを利用する人や、利用しているが転職活動が上手くいかない・・という人は参考にしてください。
目次
優秀な転職エージェントはダメ出しをしてくれる
転職エージェントのサービスに申し込むときは、履歴書や職務経歴書を用意し、担当となるエージェントと面談します。
優秀なエージェントは、書類や面談内容から、あなたにあった仕事や企業を適切にピックアップすることができます。
あなたの経歴と志望する企業(業界)を伝えたときに、あなたのどの部分が志望先企業に魅力的に感じるかを教えてくれます。
そして、優秀なエージェントは、あなたの書類に足りない点をアドバイスしてくれたり、経歴上での弱点をきちんと教えてくれます。
私は、エージェントのアドバイス(足りない部分)を受け、自分で最初に作成した職務経歴書のフォーマットを変え、そのあと3回ほど修正しました。
実際に書類選考の通過率が30%くらいから85%くらいに上がりました。
エージェントとしては求職者を不快にさせて離れてしまってはいけないので、良くない点の指摘は気後れするものと思います。
また、自分のアドバイスによって上手くいかなかった時に責められる可能性もあるでしょうから、自分のアドバイスに自信がないとできないかもしれません。
そのため、あなたに対してダメ出しのようなアドバイスもしっかりしてくれるのが、優秀なエージェントです。
優秀な転職エージェントは書類選考通過ラインが分かる
応募先の企業では、たいていの場合、書類選考通過のラインがあります。
優秀な転職エージェントは、過去の例からその通過ラインを把握したり、企業から情報を聞いたりなどで、そのラインを知っています。
優秀な転職エージェントのもとで求人を紹介してもらえれば、アドバイスをもとに書類を作成することで選考の通過率が上がります。
ちなみに、エージェントには
・求職者の対応するエージェントが、企業の採用担当ともやりとりするパターン
→「ツーフェイス」や「両面(りゃんめん)」と言うらしいです
・求職者の対応をするエージェントと、企業の採用担当と連絡する社員が別であるパターン
→「ワンフェイス」と言うらしいです
があります。
エージェントサービス側としては、ワンフェイスのほうが、分業できるので効率的です。
実際、大手転職エージェントサービスではこのパターンが多いです。
しかし、ツーフェイス(両面)のエージェントのほうが、ダイレクトに企業とやり取りするため、通過ラインのような情報が得やすくなります。
ワンフェイスでも優秀なエージェントであれば、通過ラインの情報を把握していると思いますが、求職者にとっては、ツーフェイスの方が情報量という面では良いといえます。
ワンフェイスとツーフェイスかは担当エージェントに聞けば教えてくれるので、試しに聞いてみましょう。
できればワンフェイスのエージェントを1つくらいは利用するのがオススメです。
優秀な転職エージェントは面接アドバイスが具体的
書類選考を通過した後は、面接が待っています。
書類選考通過の連絡が来たあと、どのエージェントも面接に関する情報やアドバイスを提供してくれます。
ここで優秀なエージェントとそうでないエージェントの差が露骨に出ます。
優秀なエージェントは、
・企業の人員募集の背景
・求める人材像
・過去に落ちた例と取るべき対策
・面接官のタイプや性格
の情報を教えてくれるため、どのような点に注意して、どのような点をアピールするべきかということが具体的に分かります。
しかし、ここまでの情報をもらえるエージェントは意外と多くなく、面接が決まったあとも、求人票の情報以外の内容を教えてもらえないこともあります。
(教えるつもりがないというよりも、そもそも情報がエージェントにないと思われます)
どちらのエージェントのほうが面接を通過しやすいかは言うまでもありません。
優秀な転職エージェントは面接結果のフォローが手厚い
面接のあとは、どこの転職エージェントでもメールもしくは電話で面接の感触を報告するように求められます。
優秀な転職エージェントはこちらがメールで報告したとしても、必ず電話をくれて、直接話しを聞いてくれます。
その中で、アピールが足りないとことがあれば代わりに企業へアプローチしてくれたり、不明点があれば聞いてくれたりします。
一方、メール報告をしたらそれっきりで特にフィードバックがなく、「本当に報告する意味あるのか」と疑ってしまうようなエージェントもあります。
また、面接で受からなかった場合も、優秀なエージェントはどのような理由なのかを教えてくれます。
エージェントを介さずに応募して落ちた場合は、その理由は一切知らされません。
しかし、エージェント経由であればその理由が分かるので、今後の対策を練ることができるのがエージェントを利用するメリットです。
どこのエージェントでも落ちてしまった時の理由は説明してくれますが、エージェントによっては「他の候補者に決めた」「スキルが足りなかった」というテンプレ的な回答しかされないことがあります。
それに対して、優秀なエージェントは、他の候補者と比べて何が足りなかったのか、企業の基準に対してどのようなスキルが欠けていたのか、など詳しく教えてくれます。
優秀なエージェントから、失敗の背景を詳しく知ることができれば、次の成功率は上がります。
優秀な転職エージェントは二次面接対策も手厚い
一次面接が通過すると二次面接に臨むことになります。
たいていの転職面接は二次まであることが多く、そして二次面接の試験官は役員クラスの最終的な決定権を持つ人物です。
優秀な転職エージェントは、一次面接通過したときの情報(あなたのどういう点が一次選考通過のポイントになったか)を教えてくれます。
そのため、一次面接と同じように、どのように面接に臨めばよいかが具体的に分かります。
しかし、エージェントによっては通過の背景は教えてもらえないこともあります。
二次面接も通過するためのヒントが少ない状態で臨まなければなりません。
ただし、役員クラスの面接者と一次面接担当の間で温度が違うことに注意する必要があります。
エージェントは一次面接担当者とは連絡を取り合いますが、役員クラスとは基本的にやり取りはしません。
そのため、エージェントから聞かされた一時面接担当者の感触と、二次面接担当の者の感触が違うことがあります。
ただでさえ役員クラスとの面接で緊張しやすい状況であるうえ、「事前に聞いていた話と違う」ということになれば、なおさら動揺してしまう可能性もあります。
そのため、事前情報は参考にしつつも、あまりそれに頼りすぎないほうがよいともいえます。
優秀な転職エージェントは内定後の対応も丁寧
最終面接も通過し、内定がでると一安心することでしょう。
しかし、転職活動の内定時には条件交渉をする余地があります。あなたの意向や転職エージェントの交渉力によって、年収があがることがままあります。
優秀な転職エージェントは、内定が出た後も、あなたの入社の意向を踏まえ、年収の交渉をしてくれます。
ただ、内定が出て応募者が入社するかどうかは、転職エージェントにとっても重要な局面(転職エージェントは、採用が決まることで企業から報酬をもらいます)なので、どこのエージェントも敏感に動いてくれる傾向があります。
そのため、この部分ではあまりエージェントによって差がないかもしれません。
しかし、自分の利益を追及するあまり、あなたに本当にあった会社ではなく、より高い年収の会社を勧めたり、自社経由の内定を強く勧めるエージェントもいるでしょう。
求職者にとって本当によいエージェントは、求職者にとってベストな提案をしてくれる人です。
こういうエージェントは他の人にもオススメしたり、再度転職活動をすることになってもお世話になりたいですね。
優秀な転職エージェントは求職者の立場で考えてくれる人
以上のように、私が転職活動を進める上で感じた、優秀な転職エージェントの条件についてまとめました。
優秀な転職エージェントは、まず何かにつけてフォローが手厚く、採用になるためにどのようにすればいいかを具体的に教えてくれる人だと言えます。
また、書類についてダメ出しをしてくれたり、本当に合う企業を推してくれたりと、あなたのことを思って話してくれる人でもあります。
これらの差は、個人の能力によるところもありますが、エージェントサービス会社の方針や、エージェント一人当たりにかかる業務量にもよって変わってくるものです。
複数のサービスを利用すると分かりますが、同じ転職エージェントでも、会社や個人によって対応の差がかなり激しいと思ってください。
そのため、エージェントを利用する場合は、多少面倒でも必ず複数社に登録し、優秀なエージェントを見つけ頼ることをオススメします。