自己分析と自己PRの作成方法については、以前の記事でご紹介しました。
この記事では、自己分析の方法と、そこから自己PRへつなげて行く考え方についてご説明しました。
今回は自分自身の備忘録も兼ねて、実際に作成した自己PR用の文章をご紹介します。
自分自身のキャリアのうち管理職系の仕事に関する自己PRをまとめました。
今回の文章を作成するにあたり、以下の構成を意識しました。
①背景・説明・抱えている問題点
②自分が行ったこと(具体例やエピソードを交えて)
③自分が行ったことの結果がどうなったか
④身につけたこと、学んだこと
本来はこの上で、⑤応募先企業のニーズに合わせた自己PRと続くのですが、この点は応募先企業によってアレンジするため、ここでは割愛します。
人それぞれ経歴やアピールポイントは異なりますが、棚卸ししたキャリアの内容をもとに、①~⑤の構成を意識すると、伝わりやすい文章ができるでしょう。
目次
望ましい習慣の定着
①コストカットやマニュアル整備など、経理部においての課題を部署全体で改善するための行動を強化させる必要がありました。
②そこで部署内でコストカット、マニュアル整備の目標を立て(それぞれ月2件の実施など)、それを達成させるように促しました。
まず、実現の具体的な方法を示しつつ私が率先して行うことで、周りのメンバーに「自分もやらなければならない」と感じさせました。
そして、実施できた際にはその行動の成果をメンバー内で強調し、定期的に実施度合いを確認し、よくできた部分を褒め、できなかった点は改善点を見つけ次に生かす方法を共有しました。
③このような流れに乗せることで、自然とコストカットやマニュアル整備に意識を向けさせ、部署で掲げた目標の達成することができました。
④部署全体で成果を上げるためには、リーダーとして部下を引っ張る必要があります。そのための具体的な方法を身につけることができました。
モチベーションを上げるための個別面談
①やりがいを見出せず、やる気を失ってしまい退職する部下が出てしまったため、それを防ぐために、定期的に個人面談を行いました。
②面談では本人の直近の成長を認め褒めてやり、現在の課題や上司として期待することを明確に伝えます。そして悩みがあればそれを聞き、解決のためのアドバイスを行いました。
また、仕事に求めるもの(やりがい・お金・出世欲など)をヒアリングし、それを満たすにはどうすれば良いかについて一緒に考え、今後の方向性を定めました。
③その結果、特に若手社員の退職はなくなり、また、退職を考えている社員を思いとどまらせ、前向きにすることができました。
④特に若い社員の離職を防ぐためには、自分は「このまま働いていいんだ」と実感させるような働きかけが必要で、個人面談によってそれが可能になると実感しました。
また、今ではこのような振り返りの面談をすることは会社のルーチンに組み込まれるようになり、社員のモチベーションアップや不安のヒアリングにつながっています。
目標達成のための新しい方法を検討
①反響営業であるため、与えられた売上目標を達成するうえで、反応数や顧客の裕福度合いに左右される側面がありました。また、チラシなどの宣伝を行うエリアは本社で決定していました。目標達成の可否はその方針によるところもありました。
②そこで、そのような外部要因に頼りきらず、現場での顧客の感触や現地土地柄の状況から、より反響のよいエリアを検討し本社に上げつつ、そのエリアへのビラ配りの活動を行い、効率よく反響を得られるエリアへのアプローチを強化しました。
③その結果、年度前半では単月で目標を達成できなかった状態から、年度後半にかけては100%を越える結果を出すことができました。
④本社の宣伝方針といった外部要因に甘えるのではなく、自ら考えて情報を入手し、それをもとにより成果の出やすい方法を実行するという主体性を身につけました。
スピーチの司会進行役
①色々な部署が集まる本社での朝のスピーチの司会進行役を行いました。その日の担当がスピーチをしたうえで、司会進行役がまとめるという進行でした。
しかし、私が赴任した当初はスピーチ制度に不満を持っており、ネガティブなことを言う社員が多くいました。
②そこで、どんなネガティブなことを話しても、その担当者の気持ちに寄り添いつつポジティブな言葉でしめくくったり、自分の番の時には、自分のプライベートのことを話しつつ、そこから仕事の心構えにつなげるという話をしました。
③そのような内容に引っ張られる形で、だんだん皆が前向きな話をするように変わってくれました。
④全体の場で話をするときは、やはり明るいことを言うことが重要で、そのためにはリーダーや司会役の心持ちが必要です。
このような立場になる人は中間管理職などの社内の調整役でもあることが多く、組織の中の理不尽にさらされがちですが、その思いを全体の場で話さず、ポジティブでいることの重要性を学びました。
顧客からのクレーム対応
①顧客満足追求よりも、新規営業の獲得を優先しているスタイルであったため、しばしばクレームが発生する環境でした。
例えば社員の対応が間に合わないために、連絡の不備を生んでしまったり、学生バイト教師の不手際などによる顧客からのクレームを受けました。
②③まずは相手の言いたいことを全て受け入れ、その思いに共感し、当方が犯してしまったミスの大きさを理解すること。そしてそれに対してお詫びを行ったうえで、補償となる対処を行うこと。その上で相手の要求を受け入れられない場合は、その旨を丁寧に説明して理解を得るように働きかけました。
④このような経験を通じ、クレーム対応の方法を身につけました。また、一度ご迷惑をかけてしまった顧客には、連絡漏れや行き違いが無いように何かと先手を打つことや、対応できる範囲内であれば、相手の期待を上回る速度や手厚さで対応することの重要性を学びました。
管理職としての体制整備
①この時期は宣伝に対する反響率が非常に高く、売上が前年比120%で伸び続けました。しかし、内部の体制が追いつかないままに顧客が増加しているという状況になりました。
②そこで、顧客担当や事務担当の業務の進捗に滞りがないかどうかの確認や、補充した社員を効率よく研修すること、また、メンバー全員で毎月定例で売上数値を振り返り、今後の方針を決める打合をすることで、チーム意識を持たせるように工夫しました。
③その結果、社員間の連携が綿密に取れるようになり、また、互いにフォローしあう体制ができることで、人為的なミスを減らし、クレーム防止と顧客満足度を向上させ、売上増を継続させることができました。
④売上が伸びるかどうかに意識をおくのではなく、きちんとサービスを提供できる体制かどうかを考える意識、また、チームとして機能するために全員を巻き込んで業務の振り返りを行い、必要に応じてカバーしあう体制を作る方法を身につけました。