ストレスな上司のパターンとその対処法

否定ばかりする上司の2つの原因と上手く転がすための2つの方法

なぜ上司は否定ばかりするのか

何事に対しても「そんな案じゃダメだ」「もっとこうした方がいい」とすぐに否定してくる上司はあなたの職場にいませんか?

自分が納得できるようなダメだしならまだいいですが、理不尽に感じたり批判に筋が通ってなかったり・・となるとこちらのやる気も下がります。

 

確かに否定されたりバカにされることで奮起するケースもありますが、多くの場合は叱る・けなすよりも、褒めて認めて伸ばしたほうが人は頑張れるものです。

そんなセオリーとは真逆の行動をしている「否定ばかりする上司」は、いったいどういうつもりで否定ばかりするのでしょうか。

今回は、そんな否定大好き上司の生態と対処法についてまとめました。

目次

器の小ささから否定する

否定大好き上司は、部下から出されたどんな案に対しても「この案はダメだな」「もっとこういう風に考えないと」と、まず内容を否定します。

その背景としては上司の器の小ささであることが多いです。

 

そもそも器の小さい上司は、部下の案を否定することについて、以下のように考える傾向があります。

・部下の案を否定する=部下の仕事のダメなところを見つけられる=上司の方が仕事が出来る、自分の方が頭がいい

・部下の案をそのまま受け入れる=上司よりも部下の方が仕事が出来る、部下の方が頭がいい

 

しかし、実際はそんなことはありません。

たまたまその案について部下が非常によいことを考えただけで、他の案については上司から指摘を受けるかもしれません。

 

また、仮に部下の方が良い案を出せる=頭がよいということでも、社会人として優秀かどうかは頭のよさだけではありません。

周りからの信頼や、修羅場を潜り抜けてきた経験など、頭の良さ以外にもよっぽど重要な要素があります。

しかし、否定大好き上司はそのような考えがなく、「部下の案をそのまま通す=自分が馬鹿にされる」と感じ、何でもかんでもまず否定するという行為に走るのです。

自分に自信がないから否定する

では、否定大好き上司はなぜこのような思考をしてしまうのでしょうか。それは、「自分自身に自信がないから」です。

こういう上司は、自分の能力や信頼関係・または学歴に自信がなく、周りの方が優秀なのではないかという心配を常に抱えています。

そして、その不安を否定することによって払拭しようとします。相手を否定することによって「自分の方が優れている」ということを実感するのです。

一時期マウンティングという言葉が流行りました。

マウンティング男子と女子の違い、その行為と対処法とは

 

マウンティングとは、本来、動物が自分の優位性を表すために相手に対して馬乗りになる様子をいいます。

これが人間関係においては、「自分の方が優位」と思いたいがゆえに、「私の方が他人よりも幸せである」と一方的に格付けし、自分の方が立場は上であると主張するのです。

そして、それをアピールする女性が「マウンティング女子」と呼ばれます。

 

仕事上で相手を否定する上司も、「相手を否定することで自分の方が優位であるのを示す」ので、これも一つのマウンティングと考えることが出来ます。

自分に自信のない上司が、その不安を解消するために「否定」というマウンティングをしてしまうのでしょう。

対策①:逆張りを使って誘導する

否定上司への対策①:逆張りのイメージ

このような困った否定上司に対して、提案を通すにはどのようにすればいいでしょうか。

投資の方法の一つで、「逆張り」というものがあります。

順張り・逆張りとは(じゅんばり・ぎゃくばり)

逆張りとは、株価が急落したときに買ったり、株価が急騰したときに空売りするなど、「株価の方向と逆で売買する」方法です。

株価の方向とあえて逆に売買をするのと同じようなイメージで、「自分が本当に通したい案とは別の案を提案」しましょう。

提案するときに複数の案を持っていき、本命ではないほうを第一候補として勧めるのです。そして否定大好き上司に第一候補を否定させ、あなたの本命案に決めさせます。

 

このとき、2つの案はどちらも一長一短で同じくらいの効果が見込めるものが望ましいです。2つの案に明らかに差がある場合、「なぜ明らかにダメなほうを推すんだ」とあなたの信頼が下がる可能性があるからです。

また、上司が提示された第一案で承認を出す可能性も万が一あるので、そちらが選ばれると重大な差支えがある場合、提示するのはやめましょう。

この流れが上手くいくと、

あなたが本当に推したいAという案がある

それぞれ一長一短があるA案とB案を上司に見せ、あなたがB案を推す

上司がB案の短所を指摘し、A案の長所を強調してA案に決まる

という形をとることが出来ます。

このように、上司の否定する習性を利用し、あなたの推したい案を選ばせることができます。

対策②:さりげなく洗脳する

また、もう一つの案として、「さりげなく洗脳する」というものがあります。

この手の上司は、ある提案を部下から受けた際に、

・その場では否定しつつ、しばらくして自分の意見であるかのようにその提案内容の実行に移る

ということや、

・部下の意見や考えに対してその場では特に褒めたり同意したりはないもの、後から自分の意見であるかのようにしゃべりだす

ことがあります。

人の提案や考えを自分のものにしているので、これをする上司は相当な器の小ささですが、自分の意見を上司に通したいときにこの習性を利用するという手もあります。

 

これを実践する場合は長期戦で考える必要があります。

通したい提案や伝えたい意見がある場合には、1ヶ月に一度くらいのペースで目に触れさせたり聞かせたりして上司に刷り込ませましょう。

なお、この方法は、上司に人の意見をパクるまでは器が小さくない場合は使えません。

 

また、一つ注意点として、このパターンは自分の意見が上司の意見になるので、自分の評価に関わる大きな提案や稟議の場合は避けましょう。上司に手柄を取られることになります。

このときは、否定上司とは別の上司となんらかの機会で話す際に、「仕事熱心なあまりアピールしてしまった」という体でその上司に提案してみるほうがよいです。

人格や外見を否定する上司とはつきあわない

ここまでは否定大好き上司の習性を利用し、上手く転がすという視点での方法をご紹介してきました。

このように上手く付き合うことで否定大好き上司を転がすことが出来ますが、中には付き合ってはいけない否定大好き上司もあることを知っておいてください。

 

それは、「人格や外見を否定してくる上司」です。

「お前は本当にバカだ」「そんな変な顔だから営業が上手くいかないんだ」というような、人格や外見を否定する発言は暴力と同じです。

人格否定は部下を叱るとか、育てるとかとは全く性質が異なります。ただの暴力です。

このような上司からは即刻離れることを検討しましょう。

 

間違っても上司の言うことを鵜呑みにし、「自分はダメなんだ・・」思い込んではいけません。

「人格否定をするのは、本人を大いに反省させるためなんだ」という考えなのかもしれませんが、昭和の時代ならいざ知らず、今の時代において、部下育成方法や叱り方の勉強を少しすれば人格否定はしてはいけないことなどはすぐ学べます。ごく当たり前のことです。

そんなことすら分からない人間は上司としても社会人としても不適格です。

たとえ叱られる原因があなたのミスであり、叱られるべき状況だとしても、人格否定をされる理由にはなりません。

ミスをしてしまった負い目から、人格否定の叱りを真に受けてしまい傷ついてしまう例もあります。

人格否定はただの理不尽な暴力と同じです。そのような上司はパワハラとしてしかるべきところへ訴えるか、職場を変えるかなどの動きをとりましょう。

おだてて自尊心を高めてやることで良好な関係を

以上のように否定大好き上司の生態を対処法についてご紹介してきました。彼らは自分に自信がないために相手を否定するというパターンが大半です。

そのため、おだて、褒めて自尊心を満たしてやることで良好な関係を結べることが多いです。そのようにして上手く関係を築くことができると否定されなくなるかもしれません。

それが気持ち悪くて嫌な場合は、先ほどご紹介したとおり、本命ではないほうを勧めたり、頭に刷り込ませるというアプローチを試しましょう。

自分に自信がなくて否定ばかりする人はどこの世界にもいるものです。上手く付き合うことであなたの対人関係のスキルも上がるものと捉えると、前向きに付き合えるかもしれません。

上司に悩む人はこちらも参考になります

ポンコツ上司の5つのパターンと少しでも前向きになるための3つの考え方

 

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