さっきまで機嫌がよかったのに、急に怒り出す気分屋の上司はいませんか?
感情がコロコロ変わり、部下への態度や指示もコロコロ変わる上司は非常に厄介です。
友人なら距離はおけますが、上司ともなると完全に無視することもできず、どうしても振り回されてしまいます。
その結果、仕事に支障がでたり、ストレスも溜まるでしょう。心身を壊したり、「仕事に行きたくない」という気持ちにもなってしまいます。
このような気分屋の上司には、どのように対応すればいいのでしょうか?
今回は気分屋上司の特徴や対応方法についてまとめました。
気分屋の上司には、その対処法を知っておけば心配はありません。気にしすぎて神経をすり減らす必要もないのです。
気分屋の上司に悩んでいる人は参考にしてみてください。
目次
気分屋上司がすぐ不機嫌になる背景
まずは、上司がなぜ気分屋なのかという背景を知りましょう。これには3つのパターンがあります。
①感情をコントロールできない
これは生まれ持った性格の問題です。
人間誰しも生まれ持った性格というのがあり、努力をしない限りはその性格に支配されます。
気分屋の上司は、だいたいは怒りやすい性格をしています。
怒りやすい性格は、仕事では悪い影響を与えやすいため、抑えるべきだとよく言われます。そのため、すぐ怒ったり不機嫌になるというのは、その上司が自分の性格をコントロールできていないということだと考えましょう。
そのため、このタイプが不機嫌になるときは、周りの誰かに問題があるのではなく、上司本人の性格に問題があることが多いのです。
②重圧がかかっている
また、本来の性格が怒りっぽいわけでもないにもかかわらず、気分屋なパターンもあります。
それはなんらかのプレッシャーが本人にかかっている場合です。
例えば売上ノルマを達成するよう上の立場から圧力をかけられたり、たくさんの仕事を同時に抱えて締め切りがせまっている場合がパターンに当てはまります。
「何とかしないといけない、でもどうしよう」と悩むと当然イライラして、ちょっとしたことでもすぐ不機嫌になるのです。
この場合も、部下の誰かがその上司を怒らせたということではなく、上司が追い詰められる環境にあるためイライラしてしまっていると解釈しましょう。
③部下の教育を履き違えている
厳しく叱るということは、部下の育成において重要な要素ではあります。甘やかして育ててしまうと部下は伸びません。
そのため一定の厳しさをもって接するべきではあります。
しかし怒ることだけが部下の指導ではありません。褒めるべきことは褒め、部下の仕事ぶりを認めてあげることも大切です。
その上で、適切な理由がある場合にはガツンと叱ることがよい育成方法です。
厳しく接しようと思っていきなり叱ったり、部下から理不尽に思われる怒り方をしている場合、部下に「あの人がいきなり怒り出す、気分屋だ」と思われる接し方になるでしょう。
気分屋上司の怒りの原因はあなたではない
このように、その上司がなぜ気分屋なのか、なぜ突然イライラし始めるのかという背景を知ることが重要です。
なぜなら、気分屋上司の対応でもっとも重要なのは、「怒りの原因が自分にあると考えてはいけない」ことだからです。
先ほど紹介したとおり、気分屋で突然怒り出す上司はそういう性格・性質の持ち主です。確かにあなたの言動がきっかけで怒り出すこともあるかもしれませんが、気分屋の上司が怒る原因は、怒っている本人にあります。
このような人間に対して、「怒らせる原因は自分にあるはずだ」と思ってしまうと、永遠に解決しない自己嫌悪のループが起こります。
なぜなら「原因が自分ではないのに、原因を自分のなかに探してしまう」からです。答えのない場所を懸命に探しても、その答えは永遠に見つかりません。
そのため、はっきり言って、その原因を探すだけ無駄です。
あなたがミスをしても上司の気分のいいときはそれほど怒らないし、あなたがミスをしていなくても、上司の気分が悪いときにはいきなり怒り出します。
気分屋上司と接する上でもっとも重要なことは、「原因を自分の中に求めず、相手に問題があるから」と意識することです。
これが出来ない人は自分を責め続け、そのうち心身を壊してしまいます。
「気分屋上司が怒るのは自分のせいではない」。これは非常に大切な心構えです。
気分屋上司への対処
それでは、このような気分屋上司へはどのように対応すればいいのでしょうか。全部で7つの方法があります。
そのなかであなたにあった方法を実践してください。
①不機嫌になるパターンをつかむ
特定の顧客と話すと上機嫌になる、部下が口答えするとキレる、など、その上司の気分が上がったり下がったりする条件をつかむことが大切です。
たとえば休憩時間後はいつも機嫌がいいとか、夕方になると機嫌が悪くなるなど、時間帯によっても期限が変わることがあります。
このようなパターンをつかめば、それにあわせて対応することが出来ます。
②不機嫌になるトリガーは引かない
パターンが分かれば、不機嫌になったり怒り出すトリガー(原因)がわかります。
学歴などのコンプレックスに触れられたり、口答えされたり、報告が抜けてしまったりなどの様々な原因がありえます。
怒り出すとそれに巻き込まれたり、わけのわからない指示を出されることもあるので、そういうトリガーは引かないようにしましょう。
③機嫌の良いときと悪いときで対応を変える
この上司は機嫌が言いときと悪いときで、人の話を冷静に聞けるかどうかが変わります。
機嫌が悪いときは冷静に話しを聞くこともできず、あなたの話を否定することが多いでしょう。
そのため大切な話は機嫌のいいときにしましょう。機嫌がいいときはまだ冷静に判断が下せます。
逆に機嫌が悪いときは、何を行っても文句を言ってくることが多いので、極力関わらないようにしましょう。難しい話をするのはもってのほかです。
怒っている時は冷静ではないので、ややこしいことを理解するのは難しくなります。それがまたイライラを呼び、ますます怒りだすという悪循環にハマります。
また、話している最中に突然怒り出したら、話は早々に切り上げましょう。機嫌が悪いときは極力コミュニケーションをとらないのが一番です。
④冷静でいる
相手が怒り出したとしても、その原因はあなたにあることは少ないものです。
そのため、まずは相手の怒り、イライラに呑まれず冷静に対応しましょう。
飼っている犬がワンワン吠え出してオドオドする人はいませんよね。自分の怒りを適切に抑えられないのは動物と同じです。
気分屋上司が怒っているときは「動物が怒りを抑えられていない状態」だと考えてやりましょう。そうすると冷静に、にこやかに対応できるはずです。
また、こちらが冷静な状態で対応することで、相手もそれにあわせて落ち着きます。
そのため、不機嫌になったとしても「ああ、また怒り出したわコイツ・・」と思って冷静に流せばよいのです。
⑤協力者を募る
あなたと同じように苦労する同僚や部下と、上司のイライラ状況を共有することも効果的です。
その日話した感触などで「機嫌がいい」「虫の居所が悪い」などの情報をサインやメモやメールで共有することで、うっかり機嫌が悪いときに話しかけるのを避けることができます。
特に同じ部屋で仕事をしていない場合(外出しているときや、そもそも別の部屋で業務をしている場合)には、同じ部屋で仕事をしている仲間と機嫌状況を共有しておくことで上手く怒りを回避することが出来るでしょう。
また、「今日は上司機嫌悪いね」と他の人と話しあうことで、冷静に、他人事として捉えることが出来ます。心情的にも楽でいられるものです。
⑥距離を詰める
逆に「距離を詰める方法」もあります。
これは、怒っているときに離れず、懐に飛び込むことで信頼されるという方法です。
例えば、機嫌が悪いときに何か食べ物をあげたり、直接もしくはメールで日ごろの感謝を伝えることです。
普通、上司が機嫌を悪くしていると部下は逃げていくものです。そこであえて距離を詰められると、上司としては悪い気はしません。
気分屋で怒りっぽい上司は、自分の振る舞いが原因で部下を辞めさせていることが少なからずあるものです。そして、大半の上司はその自覚があります。
そんななか、怒り出しても距離をとらずに詰めてくる部下がいたら、かわいくないはずがありません。
気分屋という点以外では尊敬や信頼ができる上司の場合はこの方法もアリです。
うまく懐に入り気に入られると、怒っているときもあなたに対しては穏やかな態度になるかもしれません。
なお、気分屋という点以外でも信頼できないような、人間性の低い相手の場合は距離を詰めるのはやめましょう(もっとも、そうしたいとも思わないでしょうが)。
そんな上司を信頼するような姿は、周りの人の信頼を失います。
⑦行動を記録し、上へ掛け合う
気分屋上司は指示がコロコロ変わるもので、ひどいときには昨日言ったことと間逆の指示をします。
また、機嫌が悪いときに八つ当たりをされたり人格否定をされるかもしれません。
このようなパワハラに近い行為をされている場合は、上司の行動を記録しておきましょう。
そして、会社の上層部に掛け合うのです。
掛け合うときには、記録した内容を見せながら、「今こういう問題が起きている」という事実を伝え、チームとして仕事に支障が出ているという体の報告をしましょう。
気分屋の上司にストレスを感じないために
以上、気分屋上司への生態と対処法についてご紹介しました。
気分屋上司の背景や対策法を知り、適切に対応することでストレスは感じにくくなるはずです。
そして、一番重要なことは、「上司が気分屋で怒りっぽいのはあなたのせいではない」というのを理解することです。
きっかけとしてあなたが原因で怒り出すこともあるかもしれませんが、怒りやすいのはあくまで上司の性格や考え方の問題であり、根本的にはあなたの問題ではありません。
そのため自分を責める思考をするだけ時間の無駄です。
気分屋な上司は感情のコントロールができない子どもだと思って、冷静に対応しましょう。
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