職場では、歓送迎会や忘年会などの飲み会があることも多いでしょう。
お酒が入って砕けた雰囲気になり、わいわい盛り上がることができれば楽しい時を過ごせる一方、イマイチ話が盛り上がらない場合は、つまらない時間になってしまいます。
そもそも、盛り上がる飲み会とそうでない飲み会には、どういう違いがあるのでしょうか。
私自身、社会人になって飲み会に参加するなかで、盛り上がらない飲み会と楽しい飲み会の違いの理由に気づくようになってきました。
そこで今回は、私なりに感じた、盛り上がる飲み会とそうでない飲み会の違いや、飲み会を盛り上げるためのポイントなどをまとめました。
飲み会を積極的に盛り上げたい人や、つまらない飲み会を避けたい人は、参考にしてみてください。
目次
飲み会のトークには役割分担がある
そもそも、「飲み会が盛り上がる」というのは、ほぼほぼ「トークが盛り上がる」ということと同じでしょう。
つまり、会話が盛り上がれば、盛り上がる飲み会になるということです。
いろいろな飲み会に参加することで気づいたのですが、飲み会のトークでは、以下の3種類の役割があり、それぞれの機能を果たすことで盛り上がるものだと思います。
リーダー
常に話題を提供する役割の人で、自分のことを適度に、話しつつ周りに「どう思う?」と話を振る。この人が話題を出し続ける限り妙な間は生まれません。
バラエティー番組でいうと「MC」のイメージです。
フォロワー
リーダーやゲストの話につっこんだり、話を膨らませたり、場合によっては他の人に話しを振る人です。
この人が上手につっこむことが出来れば、場がどっと盛り上がります。
バラエティー番組で言うと「ガヤ」のイメージです。
ゲスト
リーダーフォロワーから話を振られたら話す人です。
基本的には自分からは話さないが、この人が面白い話ができると場が盛り上がります。
バラエティー番組でいうと「ひな壇」「パネラー」のイメージです。
盛り上がるパターンと盛り上がらないパターン
飲み会が盛り上がるか盛り上がらないかは、この3者がどのように機能するかによって決まるのではないかと思います。
3者の働きから見てみると、盛り上がる飲み会とそうでない飲み会を以下のように分析してみます。
トークが盛り上がる要素
まずは、以下のようなサイクルが機能していることが重要です。
リーダーが話す(フォロワーがつっこむ)
→リーダーorフォロワーが振る
→ゲストが話す(フォロワーがつっこむ)
詳しくは後述しますが、それぞれの役割でNGパターンというものがあり、それが発生してしまうと、このサイクルが機能しなくなるため、盛り上がりません。
それに加えて、以下の要素がある場合にさらに盛り上がりやすくなります。
リーダーやフォロワーにお笑いリテラシーがある
リーダーやフォロワーに、お笑いのリテラシーがある場合、以下のような展開が期待できます。
- リーダーから面白い「フリ」が入るため、フォロワーやゲストの発言が面白くなる
- リーダーやゲストの発言に対して、フォロワーから面白い「ツッコミ」が入る
お笑い的な展開以外にも、話が盛り上がる要素はありますが、やはりお笑いのリテラシーが高いと、簡単にその場が盛り上がります。
また、リーダーやフォロワーが盛り上がり楽しく話しをすると、ゲストもつられて面白く話しをしようとします。
そうすると、ゲストからも面白い発言が飛び出しやすくなるという好循環が生まれます。
お笑いのリテラシーを高めたい人のために、お笑いのテクニックをまとめた本があります。
読めば一瞬で面白い人に変わるわけではありませんが、これらの書籍では、笑いを生み出すテクニックを知ることができます。
初心者向けにはこちらの一冊がおすすめで、実際の社会人生活で生かしやすい例が豊富です。
ある程度お笑いに詳しい人なら、こちらのほうがオススメです。極端な例もありますが、笑いのコツを詳しく載せており、読み物としても楽しめます。
ゲストが放り込むトークが面白い
ゲストは基本的に場を回さず、振られたら話したり、合いの手を入れる程度の発言になることが多いです。
しかし、そんなゲストが話す言葉やトークが面白いと、一気に場が盛り上がります。
面白い話といっても、笑いのレベルが高い必要はなく、普段の印象とギャップがあるトークが出来れば(おとなしい女性が日本酒大好きだった、など)十分です。
トークが盛り上がらないNGパターン
3者がうまく機能すればトークは盛り上がりますが、反対にそれらが機能しなければトークは盛り上がりません。
リーダー、フォロワー、ゲストそれぞれにNGパターンというものがあり、それに当てはまってしまうと機能不全になってしまいます。
「暴君」リーダー
リーダーが、自分のことばかり話して周りに振らない場合、発言が一人に偏ってしまい、場が盛り上がりません。
暴君が面白い話ができればまだ盛り上がりやすいのですが、この手のタイプは、自分の自慢話や、愚痴・悪口であることが多く、聞いていてうんざりすることが非常に多いです。
暴君が現れた場合は、フォロワーが極力ゲストに話を振るように努めなければいけません。
「空回りくん」フォロワー
頑張って盛り上げてくれるのはいいが、スベってしまう。少し前で言うKY(空気が読めない)で、そのため空回ってしまう。
空回りくんは、本来ゲストでいるほうが場が盛り上がります。
空回りくんのちょっとした発言に、面白くツッコミを入れることで笑いに変わるためです。
しかし、空回りくんがフォロワー的な役割をしてくる場合は、リーダーや他のフォロワーがサムい発言をいじることで笑いに転換するしかありません。
「雰囲気クラッシャー」ゲスト
リーダーやフォロワーが面白く話題を振っても、ゲストが暗く、ネガティブなことしか言わない場合、場の雰囲気が悪くなってしまいます。
雰囲気クラッシャーがいる場合は、残念ながら話しをあまりその人に振らず、リーダーとフォロワーで陽の雰囲気を出しまくるしかありません。
飲み会が盛り上がらない場合の対処法

このように、飲み会が盛り上がらない時には、このような見方で分析することもできます。
それを踏まえると、トークが盛り上がってない場合は以下の対処をとることができるでしょう。
NGパターンを取り除く
先ほど紹介したようなNGパターンが発生していないかどうか分析してみましょう。
暴君や空回りくん、雰囲気クラッシャーになっている人がいないかを振り返ってみます。
もちろん、自分自身がそれに当てはまっていないかも見つめなおしてみましょう。
もしあなた自身がNGパターンになっている場合はポジション転向し、ほかの人がそうなっている場合は、先ほど紹介したような対処法をとることが必要です。
リーダーとフォロワー不在を解消する
また、飲み会にリーダーとフォロワーが不在の場合も会話は盛り上がりません。
もしリーダーかフォロワーがいない場合は、できればそのポジションにあなたが入り、役割を全うするのが望ましいです。
また、飲み会のメンバーのうち、特に気心の知れた人とリーダーとフォロワーの関係を築くことも有効だと思います。
ゲストとしてのトークに仕込みをかける
とはいえ、その人のもともとの性格もあるので、誰もがリーダーやフォロワーがうまくできるわけではありません。
また、メンバー内の人間関係によっては、あなたがリーダーをすることが難しい場合もあるでしょう。
そのため、リーダーやフォロワーをあきらめ、ゲストとしてのトークの仕込みに磨きをかけるという方法もあります。
オチがついた面白い話ができなくても、普段のあなたとのギャップのあるエピソードや、趣味の話でもいいと思います。
盛り上がりやすいトークテーマを知っておく
また、これはどのポジションに関係なく言えることですが、飲み会で盛り上がりやすいテーマを知っておくことも大切です。
そういうテーマを知っていれば、リーダーの立場なら振る話のネタにも困らず、フォロワーやゲストでも、話に加わりやすくなります。
- 仕事の話題(悩み)
- 趣味・休日の過ごし方
- 好きな異性のタイプ
- 地元や出身地
- 学生時代どんなタイプだったか
- 失敗エピソード
特に、ゲストの立場になりやすい人は、このようなテーマについて、自分なりにある程度準備しておけば、話しに参加しやすくなります。
悪口には乗りすぎないように注意
このように、飲み会で盛り上がるためのポイントについて紹介してきました。
話を盛り上げるように意識したり工夫することはとても素晴らしいことですが、気を付けるべきことがあります。
それは、「飲み会の場での悪口に乗りすぎないこと」です。
先ほどの紹介からはあえて省きましたが、実は人の悪口や愚痴はトークが盛り上がる鉄板ネタです。
しかし、誰かの悪口に乗っかった場合、あなたがその悪口を言ったとみなされてしまうケースがあります。
とくに社会人の職場だと、あなたが〇〇さんの悪口を言っていたと言いふらされるケースもあり、立場を悪くしてしまうリスクもあります。
そのため、よほど信頼している仲間内でない限りは、あなたが誰かの悪口を言わないことはもちろん、ほかの人の悪口には乗らないほうが無難です。
かといって「私はそうは思いません」と拒絶すると角がたつので、
- 「そうなんですね、それは意外でした」
- 「ああー、〇〇さん苦労されてるんですね・・」
くらいの言葉で、なんとなく流すくらいの言葉を返しておくに留めておきましょう。
役割分担という視点から飲み会を考えてみる
以上、役割分担の視点から盛り上がる飲み会・盛り上がらない飲み会について考えてみました。
なんとなく「盛り上がらないな・・」と感じるときは、このような視点で考えてみてはどうでしょうか。
この視点で考えてみると、飲み会を盛り上げるためにできることはいろいろあると思います。
また、あまりしゃべるタイプではない人も、ゲストとしてトークを準備してみるなど、できることがあると思います。
なお、飲み会そのものが嫌いな人は、職場の飲み会に参加せずに済むための方法をこちらの記事にまとめています。参考にしてみてください。
