ゲームとは違い、人生はやり直しがききません。「なぜあんなことをしたのだろう」「なぜあのときこうしなかったのだろう」と後悔することも多いと思います。
後から振り返って、「別の選択をしたほうがよかったのではないか」とやりきれない気持ちになることはないでしょうか。
目次
『進撃の巨人』リヴァイについて
そんな悩みを浄化してくれるのが、漫画『進撃の巨人』に登場するリヴァイというキャラクターです。
(出典:「進撃の巨人」)
この漫画はアニメや実写映画化されている大人気の漫画です。
圧倒的な力を持つ巨人と人類の戦い(厳密にいうともっと複雑な構図なのですが、ネタバレになるので控えます笑)を描いた作品です。
作中で彼は人類最強と呼ばれ、優れた戦闘能力で数々の戦場を潜り抜けていくのですが、その戦闘の中で仲間や部下が死んでいくのをいつも目の当たりにします。
彼は目つきが悪く態度もぶっきらぼうで部下からは恐れられているのですが、仲間に対する愛情は深く、その亡骸を見ていつも辛そうにしています。
彼はいつも戦場でどのように行動するかを選択し、それを実行することで生き延びてきました。
一方、彼の部下や仲間が同じようには生存できないことが多く、自分の選択の結果、仲間が死んでしまったと悔やんでしまうことが多いのかもしれません。
しかし彼はひるむことなく戦場に向かい、常に選択を続け、人類の平和のために戦い続けています。
何が正しいかはわからない、だからせめて自分で選べ
そんなリヴァイ兵長が主人公のエレンに話しかける場面があります。
このエレンというキャラクターは人類側でありながら巨人化できる能力を持っているのですが、組織の指示で他の隊員とともに敵の巨人から逃げ続ける作戦を遂行していました。
敵の巨人の気をひきつけるために隊員が敵の前に姿をあらわし、次々と殺されていく様子を見て、エレンは作戦に背き自らが巨人化して戦おうとします。
それを見た女性の先輩隊員が作戦に従うよう指示します。
(出典:「進撃の巨人」)
しかしそんな中、隊のリーダーであるリヴァイだけは静かにこんなことを言います。
(出典:「進撃の巨人」)
彼もこれまで戦場でたくさんの選択を行ってきました。その選択に後悔することもあったのかもしれません。
しかしどうするのがベストなのか、選択するときにはわかりません。
それならば、弱気になったり選択することを諦めるのではなく、「正解なんてどうせ分からない」とある種開き直り、積極的に選択をし、全力を尽くすという意思を持つことが大事なのではないかと思います。
ちなみに、このあとエレンは仲間を信じ作戦は成功するのですが、そのあと敵の巨人に新しい能力を発揮され、最終的には作戦は失敗に終わってしまいます。
エレンもリヴァイも後悔したかもしれません。しかしこの失敗をもとに次の作戦では成功し、敵の巨人を捉えることができています。
リヴァイ自身の選択と覚悟
なお、彼はエレンに選択を迫るだけではなく、自分自身の意思決定についても明確に覚悟を決めて選択しています。
敵との戦いの際に圧倒的に不利な状況で、隊長のエルヴィンが味方のほぼ全滅と引き換えにしおてリヴァイが敵に奇襲をかける作戦を思いつきますが、ためらいます。
そんなエルヴィンに彼はこんな声をかけます。
(出典:「進撃の巨人」)
これだけ見ると悪魔のように見えますが、何も手を打たないでいると全滅し、自分たち人類が得るものが何もなくなるのは明らかな状況です。
それよりも、味方に特攻させ、自分が責任を持って敵を討ち取るという覚悟を決めるのです。
この結果、敵の大将を討ち取るまでは出来なかったのですが、これまでは全く歯が立たなかった相手に対して痛手を与えることに成功します。
キャラクターの覚悟や葛藤にはっとさせられる
『進撃の巨人』はこのように、その人のモットーや言動がきれいに書き分けられており、それぞれの人物の性格が際立っています。
よくマンガでは、キャラクターの書き分けの方法として、外見や口癖、語尾に特徴をつけることが多く見られます。
それも一つの書き分けとして効果的ではありますが、本作品はそれぞれのキャラクターがどのような価値観を持っているか・・というレベルまで書き分けられているところがすごいところです。
この書き分けにより、単純に人類vs巨人の戦いというストーリーを追うという話ではなく、戦いを通じてキャラクターの選択や決断、葛藤などにはっとさせられる作品になっています。
正解がわからないなかで覚悟し選択する強さを
リヴァイ兵長とは環境がまったく違いますが、私たちも人生において何が正解か分からない状態で選択をしなければいけないということもあると思います。
その結果に後悔したり、周りから責められるようなことだってあると思います。
もちろん現代社会では情報が豊富にありますから、より正しいと思われる選択をするための情報収集や考察は必要です。
しかしいくら考えても正解が分からない、判断がつかないというときに弱気になって選択することを放棄してもいけないと思います。
そういう時はリヴァイ兵長の強さを借り、覚悟を決め積極的に選択し、全力を尽くすというスタンスでありたいと思います。
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